家探しの連絡をしたら…中国人のビジネスを手伝うように依頼された話

 

 

日本に一時帰国後、モロッコでの新たな家を探していました。モロッコでの家探しには、いくつかの選択肢があります。Airbnb、Booking.com、モロッコ現地のエージェント、Avito(家から電子機器まであらゆる商品が揃うサイト)などなど。その中でも、少しマニアックな方法として、Facebookコミュニティ*での募集に焦点を当てました。

 

*モロッコでは、Facebookにあるグループ内で、家の貸し借り情報が公開されることがあります。完全に個人対個人ですので、保証はありませんが、安くてお得な物件は割と見つかるものです。

 

そこで、あるモロッコ人を発見。見た所30歳ほどの、少し太り気味。ビジネス好きそうな雰囲気です。「3ヶ月だけで、賃貸はできますかね?」と聞いてみたところ、思わぬ返事が。その内容がこちら。

 

「今、中国人のビジネスパートナーと仕事をしていて、アプリ関係なんだけど…手伝ってもらえない?SNSを使うだけで、しっかり稼げる案件なので…」いかにも怪しい。私は、ただ、家を借りたかっただけなのに。すかさず、日本人と中国人のビジネスに対する気質の違いを説明した上で、丁重にお断り。

 

すごいですね。普通、「家を借りたいのですけど」とお問い合わせをくれた人に、自分の個人的なビジネスの助けを求めないですからね。私が日本人であることで、妙な縁を感じたのかもしれませんが…私は全く縁を感じませんでした。

 

これに関連して、一つ私の考えをお伝えします。モロッコの人は…特に男は…ビジネスやお金儲けへの野心が強い人が結構いますね。もちろん全員とは言いませんが、かなり割合としては、多い気がしています。ビジネスチャンスを見つけたら、他のことはお構いなしで、それに没頭するというか、ビジネスのチャンスを常に狙っているというか…。

 

このような姿勢には慣れています。というのも、西アフリカでの経験がありまして、ガーナ、ギニア、シエラレオネ、リベリアといった国の人は、もっと野心的でした。何かにつけてビジネスの話です。つい今日も、シエラレオネの友人から、ビジネスの話がFacebook上で送られてきました。

 

その内容は、残念ながら、どちらかと言うと、「仕事がなくて困っているので助けて欲しい」という同情を誘うものが多い。そんなメッセージには困ってしまいます。自分に、多くの人を養うだけの経済力があればいいのですが、まだ、身の回りだけでいっぱいいっぱいです。

 

一方で、モロッコのいわゆる「ビジネスマン」を考えてみると、このような「助けて欲しい」というスタンスはあまり一般的ではありません。むしろ、自信に満ち溢れています。下手(したて)に出ることはなかなかありません。この違いは面白いですね。“家を借りる”話から、モロッコのビジネスマンとシエラレオネのビジネスマンの違いにまで、話が展開しました(読者の皆さん、お付き合いいただき、ありがとうございます!)。

 

モロッコのビジネスマンとシエラレオネのそれを簡単に比較してみますと(まだこの話を展開させます)…

 

モロッコのビジネスマン(勝手な自分のイメージ)

 

  • 自信に満ち溢れている
  • ビジネスアイデアを常に探している
  • サムスンのスマホを愛用している
  • 妙に馴れ馴れしい

 

シエラレオネのビジネスマン(勝手な自分のイメージ)

 

  • 仕事をくださいスタンスが強い
  • テクノロジーを信奉しがち
  • 一攫千金への思いが強い

 

あくまでも、自分の知り合いのパターンを参考にすると、このようになりました。節々で思うのは…モロッコの人は、アフリカ大陸の中での“トップとしてのプライド”があるということ。実際にトップであるかどうかは別として、多くの人が「アフリカでNO.1だ」という自信を持っています。むしろ、アフリカ大陸の一部であるという意識すらないのかもしれません。どちらかと言うと、モロッコをヨーロッパ(特にフランス)に近い国だと考えている人が多そうですね。

 

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