Useful source: worldatlas, Wikipedia
キプロスの言語は知れば知るほど面白い。私はある国を知ろうとする時に「言語から始める」ことがよくあります。特にキプロスは言語から親しんでみることにしました。すると、面白い発見が。
1. キプロスには2つの言語が
結論から言うと、キプロス島には2つの「公式の言語」があります。トルコ語とギリシャ語(ギリシア語)です。でもなぜ2つの言語が?これを理解するには、キプロスという国の性質を理解する必要があります。実は、キプロス島は「トルコ系とギリシャ系の2つに分かれて」(より正確に言えば…3つ目の要素としてイギリスも)います。
北側がトルコ系で、南側がギリシャ系。より厳密に言うならば…北側のトルコ系の住民が支配する地域は「北キプロス・トルコ共和国」として独立を宣言しています。さらに南についてはWikipediaによると以下のようになっています。
北キプロスおよびその後援国であるトルコ共和国は、ギリシャ系・トルコ系両住民の連合国家であるキプロス共和国は既に1974年の南北分裂時に解体したのであり、南部のギリシャ系住民のみが不法にキプロス共和国を名乗り続けていると見なす立場から、キプロス共和国を承認せず、キプロス共和国支配地域のことを「南キプロス・ギリシャ系住民管理地域」(Güney Kıbrıs Rum Yönetimi; ギュネイ・クブルス・ルム・ヨネティミ)と称する。
つまり、北側からすると、南側に住むギリシャ系住民はその地域を不法に占拠しているだけで、その地域は、いわゆる「南キプロス」であるとしています。
ただし、キプロス島の南半分は、ギリシャ系の住民が住む「キプロス共和国」として世界各国に承認(国際連合加盟国193か国のうち、192か国)されています。このような意味で「キプロス共和国はどこですか?」という問いがあるとすれば…それに対する答えは、キプロス島の中でも南半分だけとなります。
- 北=北キプロス・トルコ共和国
- 南=キプロス共和国
2. キプロスにはもっとマイナーな言語も
トルコとギリシャ語/ギリシア語(正確には、それらの方言のようなバリエーション)が2つの主要な言語です。これのもっと先に進んで、マイナーな言語にも目を向けてみましょう。マイナー言語としては、アルメニア語などがあります。
3. キプロスで英語は通じるの?
実は、キプロス島は、さらにイギリスの影響も受けています。1878年から1960年までイギリスの植民地であったため、英語は広く普及しています。英語はいわゆる「洗練された教育」の象徴と考えられる傾向にあります。
4. キプロス…という名前は何語?
日本語では「キプロス」という発音をしますが、これは、現地の言葉ではどうなのでしょうか?こう考えるのは意外と重要なポイントです。というのも、世界には、日本語と一致する国名とそうでない国名があります。例えば「フランス」はフランス語でも同じです。「ドイツ」はドイツ語では「ドイチュランド」となります。
肝心のキプロスは、ギリシャ語ではキプロスです。英語で発音する時には、「サイプルス」と「サイプラス」の間の発音になります。なかなか複雑ですね。