服は その国の文化 を表します。
日本は洋服が普段着としては、一般的ですね。大抵は特別な時だけ、着物を着てお出かけします。
私も着物が大好きですが、お恥ずかしながら自分で着ることができません。
着物は日本が誇る民族衣装ですが、普段着として着る文化は、ほぼなくなってしまって残念ですね。
しかし、まだ 民族衣装が普段着として残っている国 があるのをご存知でしたか?
それは、おなじアジアのお仲間ネパール!
「民族衣装が好き!」
「旅行写真でインスタ映えしたい」
そんな特に女性のあなたにぜひ見て欲しい!気になる民族衣装のお話です。
1.クルタ・スルワールが女性の定番服
女性の普段着、定番服として余りにも有名なのがこちら、 クルタ・スルワール 。
普段着から正装までと幅広く使え、なおかつ 動きやすい のが特徴です。
この民族衣装はチュニック(クルタ)とズボン(スルワール)、さらにショールの3点セットが基本になっています。
ズボンには2種類あり、ダブっとした パンジャビスタイル 。スキニーのようにぴったりした チュリダールスタイル があります。
ネパール人の女性は、朝からこれを着てご飯をつくり、買い物をし、仕事に出かけていきます。
クルタは女性にとって、生活と切っても切れない服になっています。
女性なら着てみたくなる民族衣装
ネパールを訪れた女性の多くが、クルタの魅力にハマってしまうという噂が・・・
でも実際、本当に魅力的な服なのです。私もたくさん買ってしまった人の1人・・・。
バザールで服屋をのぞくと、その 種類の多さ に圧倒されることでしょう。目に鮮やかな ビビットカラー で店内はあふれています。
凝った刺繍のものから、キラキラ光るスパンコールやビーズ。
バイカラーの色の組み合わせなど、 日本人の感覚にはないもの が、クルタにはたくさん詰まっています。
値段の相場は1000ルピー~4000ルピー。素材も綿のものや、シルクなど値段に合わせて変わってきます。
豪華なものはさらに値段が上がるので、ご注意を。
基本的にどこのお店も、 値段交渉に応じてくれる ので気に入ったクルタをみつけたら交渉してみましょう。
あまりの種類の多さにどうすればいいかわからなくなった場合は、好きな色を伝えると、お店の人の好みで出してくれます。 お気に入りのクルタとの出会いは一期一会 !ビビっときたら買ってしまいましょう!
世界一赤が大好きな国民!?
街中を歩き回っていると、赤いクルタを着ている人を多く見かけるはずです。
クルタだけではなく、後ほどご紹介するサリーも赤。口紅も赤、ネイルも赤!
とにかく 赤が大好きな国民 なんです。
オーダーメイドで作ってくれる
この国の民族衣装は基本的に全て、 オーダーメイド です。
サイズを測り、ぴったりのサイズに仕上げてくれます。仕上げるために3日~1週間かかる場合があるので、作りたい方は早めにお願いしましょう!
購入したお店で作ってくれる場合もありますし、シラウネパサルという縫い物専門のお店に持って行って作ってもらうこともできます。クルタであれば、全てセットで値段は300~400ルピーほど。
体にぴったりしている方が美しい 、とされているので何も言わないとかなりキツめに作られます。
ルーズに着たい方はその旨を何回も伝えましょう。
トップスだけで売っていますが、なかなか凝ったデザインがあって素敵です。
ショールは別売りのため、見立ててもらいましょう。なくても良い場合もあります。 下は日本から持ってきたレギンスなどを合わせれば、クルタ・スルワールの完成です!
反物は量り売り
民族衣装は買っていっても着れないし、という方は ワンピースやスカートに縫ってもらう こともできるんです。
そうした場合は、クルタのお店で布を売っているので、反物をメートル単位で売ってもらうと良いです。
反物のなかでオススメなのが、ネパール独自の織物 ダッカ織り。
カラフルながらも、品がある素敵な織物です。
独特の色使いの布は、日本のシンプルなトップスと相性抜群!
誰とも被らない、オーダーメイドの服を旅の思い出に作ってみるのはいかがでしょう?
3.美しい曲線が魅力のサリー
インドの民族衣装でもあるサリーも、ネパールでは普段着から正装まで用いられています。
サリーとは、約6メートルの一枚の布を、 スカートのように体に巻きつけて着る 民族衣装です。
刺繍や豪華さで、ある程度格が決まります。結婚式には普段よりも豪華なサリーを来ていくのがマナーとなっています。
昔のメイン服はサリー
一昔前まで、 既婚女性の普段着はサリー でした。
しかし時代とともに、着付けが簡単なクルタ・スルワールにとって変わられました。いまでも、田舎の方ではクルタは 恥ずかしくて着られない 、という既婚女性が多くいます。
カトマンズはやはり首都。
そうした考えは徐々に薄れ、いまでは若者たちを中心にスキニージーンズが大流行しています。
いつかネパールからも、民族衣装が普段着でなくなる日が来てしまうのでしょうか。
素敵な文化なので、そうなったらちょっとさみしいですね。
4.まだまだあります部族衣装
ネパールには30以上の部族があると言われています。
その部族によって、話す 言語や文字、部族衣装も違う という驚きの多様性が見られる、とても面白い国です。
ネワール族の民族衣装
カトマンズはネワール族の住む街です。
彼らはお祭りが大好きで、年中なにかしら祝って楽しんでいます。
その祝いの時には大抵、自分たちの部族衣装 ネワリドレス をみんなで揃えてまとって、とっても素敵です。カトマンズに滞在している最中に、お祭りに出くわして見れるチャンスがあるかも!?
黒地に赤と緑のシックなサリーが、ネワール族の褐色の肌に映えて美しい、素敵な部族衣装です。
タマン族の民族衣装
山手に住むタマン族の衣装も、なかなか素敵です。
赤いブラウスに、筒状の紺色の巻きスカート、白いショールを斜めに巻きます。
最近は新しいスタイルとして、ブラウスがチャイナドレスのような鮮やかな色のものも出てきたようです。ショールも黒や赤など、 いろいろなバリエーション があるんですよ。
腰からちらりと見える黄色い布がアクセントになっています。
5.男性の民族衣装は・・・?
もちろんあります!忘れていたわけでは決してありませんよ。
ただ正直なところ女性と比べると地味になってしまう、ネパールの民族衣装(男性版)
その名もダウラ・スルワール。
グレーや水色の トップス に同じ色の パンツ+ジャケット が定番です。ここにネパールの帽子をかぶせて完成!
女性がものすごく華やかな色なので、どうしても派手さの点で負けてしまうのが残念なところ。
でもぱりっと着こなすと、なかなかかっこいいのです。
クルタよりはマイナー?
街中でダウラ・スルワールを着ている男性を見かけることは、正直あまりありません。
正装としては定番なのですが、わりとかっちりしているからでしょうか。 普段着には定着しなかった ようです。
ネパールは民族衣装のあふれる国
煌びやかで素敵な衣裳がたくさんある国ネパール。
街の人々の服装をみるだけでも楽しくなってきます。
でもせっかくのこの機会!自分でもネパール独自の服を着て、その国の文化に触れてみるのはいかがですか?
Instagramでイラストを載せています。よろしければぜひご覧下さい!