今回は「clicker game(クリッカー ゲーム)」という言葉に出会い、気になったので調べてみました。本当に最近はこの「clicker game」が人気ですね。ヒントは「click(クリック)」です。それでは、その意味を見てみましょう!
「clicker game」の意味
「clicker game(クリッカー ゲーム)」の意味は「放置系ゲーム」です。プレーヤーは面倒な操作をすることなく、勝手に(またはちょっとしたクリックだけで)ゲームがどんどん進行していくのが特徴です。スマホアプリでは特に、スキマ時間に遊べることで人気を博しています。日本語でそのまま「クリッカー系ゲーム、クリッカーゲーム」と言われることもあります。
この言葉の「click(クリック)」の部分に注目すると、実際には、完全に「放置する訳ではない」ことがわかります。より正確に言えば「簡単なクリック操作で遊べるゲーム」ですが…実質は、日本語の「放置系ゲーム」にあたります。日本語で調べてみると、「放置系ゲーム」と「クリッカーゲーム」が同義で使われている印象を受けます。
放置系ゲームを表す他の言葉
「idle game(アイドル ゲーム)」と言っても「放置系ゲーム」を意味します。決して、アイドル(を育てるなどの)ゲームではありませんのでご注意ください。英語の「idle」は「何もしていない」という意味です。日本語の“アイドル”ではありません。バスの“アイドリングストップ”の「アイドル」はこの「idle」ですね。しかし、この言葉は和製英語です。“英語”として記載されることもありますが、あくまでも日本の自動車メーカーの英語版ウェブサイトでの言及に限られます。
そして、もう一つ「incremental game(インクリメンタル ゲーム)」という言葉があります。これは、Wikipediaでは「idle game」や「clicker game」と同じ意味で使われるとされていますが、厳密な違いに注目すると、中でも全く操作がいらないものを区別するときに「idle game」という言葉が使われている印象を受けます。
ちなみに「incremental」とは「徐々に増える」という意味の形容詞です。ですので「incremental game(インクリメンタル ゲーム)」という表現では、「簡単なクリックだけで操作できる(clicker)」や「何もしなくても楽しめる(idle)」というよりも「徐々に(自動で)ゲームが進んでいく」という側面に意識が向けられていることがわかります。
もう一歩進んで考えてみましょう。「incremental」はただ「徐々に増える」だけではありません。以下の定義があります。
relating to or denoting an increase or addition, especially one of a series on a fixed scale.
増加または追加に関係している、というのは既にわかっている通りです。注目したいのは「特に一定の割合(fixed scale)」という部分です。この定義を考えると「ゲームが、一定の速度で進行していく」様子が思い浮かべられます。
放置系ゲームが今アツい
放置系ゲームの人気は、うなぎのぼりですね。日本でもすごい人気ですが、世界的にも多くのファンがいます。ある海外のアプリを見ていたところ、明らかにキーワードを意識して(基本的な考え方は、集客のために多くのキーワードを使いたい、というもの)「clicker」、「idle」、「incremental」という言葉を満遍なく使って説明が書かれていました。 日本語では「インクリメンタル」はこの文脈では普通は使われませんので「放置系ゲーム」や「クリッカーゲーム」という言葉が狙い目になりますね。このような観点で英語の文章(特に、アプリやAmazonの商品で顕著)を見てみると、同じ言葉をあらゆる類義語で言い換える例があり(そして、時に不自然すぎて)面白いものです。
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