【コロナ渦だから】「contagious」と「infectious」の違い(“伝染”を区別できてる?)

 

2020年8月現在、新型コロナウィルスが未だに猛威をふるっているからこそ、ちゃんと考えておきたい単語が「contagious」と「infectious」です。この2つの単語の違いが曖昧になりがちなので、要注意。

 

主に『Bryson’s Dictionary of Troublesome Words: A Writer’s Guide to Getting It Right』にある説明を頼りに、この違いを明らかにしたいと思います。

 

「contagious」の意味

 

お恥ずかしながら、私は今までこちらの「contagious」ばかり使っていました。これの意味は「伝染性の」です。ある病気が伝染するものである時に使える形容詞です。大事なのはここからです。より具体的には「接触して伝染する」という意味になります。つまり、直接、体に触れるなどして感染する病気にしか使えません。

 

「infectious」の意味

 

続いては「infectious」です。こちらも同じく「伝染性の」ですが…「水や空気を介して伝染する」という意味で使われます。「infectious desease」で辞書を引くと単に「感染症、伝染病」と書かれていることがありますので要注意です。

 

*ちなみに、上のように「直接接触(contact)があって伝染する」のか「水や空気を介して伝染する」のか、という明快な使い分けは、(私の理解では)あくまでも、両者の違いを対比した場合に明確になるものだと感じています。

 

人から人へ VS 動物を介して

 

こちらの説明で、理解をさらに進めることができるはずです。

 

Some infections spread to people from an animal or insect, but are not contagious from another human.

 

感染症の中には、動物や昆虫から人へと広がるものの、人から人へは伝染しない(not contagious)ものがある、ということです。人と人の接触による感染について「contagious」という言葉が使われています。

 

比喩的に使われた場合

 

聞いたことのある人もいるかもしれませんが「contagious」と「infectious」は比喩的にも使われます。例えば「contagious laughter」は「伝染する笑い(他の人へうつる笑い)」、「infectious enthuiasm」は「伝染する熱意(他の人を鼓舞する熱意)」です。同書によると、このように比喩的に使う場合には、どちらを使っても問題ないようです。

 

さいごに

 

笑いは、本当に伝染するもの(laughter is contagious)ですよね。特に、笑ってはいけない状況で。フィンランドのアールト大学とトゥルク大学病院の研究によると、強い感情は他の人の脳の活動と同調する(脳波のシンクロ)とのことです。怒り、悲しみ、喜びなど、自分の感情が周りの人に対していかに影響力がある(contagious)かを理解した上で、日々の感情をもう一度見直してみたいもの(猛省)です!

 

ちなみに「空気を介して、伝染する、広がる」という時に相性のいい(しっくり来る)言葉は「spread」や「transmit(ted)」です。例えば「How Coronavirus Spreads through the Air(コロナウィルスはどのように空気を介して広がるのか)」や「...can be transmitted through the air(空気を介し拡散し得る)」などです。

 

 

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