【私は許さない】「different」の意味なき濫用が蔓延る世の中に水平チョップ

 

私は「different」の無駄遣いに対して、怒っています。より正確には、憤慨です。

 

これについては、英語を使ってのお仕事を始めた7-8年程前から、痛いくらいに感じていました。しかし、同意見の人や論説に出会うことはありませんでした。そして今日、2020年8月27日に、救われました。『Bryson’s Dictionary of Troublesome Words: A Writer’s Guide to Getting It Right』を読んでいたら、これをちゃんと指摘する箇所が目の前に。幸せです。

 

早速、本題に進みましょう。

 

「different」使われすぎ問題に喝

 

あなたは、普段、感じませんか?あらゆるところで「different」が無駄遣いされています。私たちの子孫にちゃんと「different」を受け継ぐために、今、節約が必要です。

 

これは、ご存じの通り、「different from〜」で「〜とは異なる/違う」という意味を持つ基本的な単語です。非常に便利です。もちろん、「AはBとは違う」と表現したい時に「A is different from B」と言えば、完璧であり、文句のつけようがありません。それでは、次の例は、いかがでしょうか?

 

There are two different ways to achieve this. (これを達成する2つの異なる方法がある)

 

お気づきでしょうか。「2つの異なる方法」という部分がくせ者です。考えてみてください。「2つの方法」と言っている以上、それぞれが「異なる」のは当たり前ですよね?同じなら「1つの方法」しかないことになります。

 

「いいか、よく聞いてくれ。これを行うには2つの方法がある。でもな、ここからが肝心だ。実は、その中身は完全に同じなんだ。わかったか?」と言われたら、その瞬間に張り倒したくなりますね。

 

続いては、こちらの例をどうぞ。

 

We published at least 20 different reports. (私たちは少なくとも、20の異なる報告書を公開した)

 

「20の報告書が異なる」のは当たり前です。そのうち「2つか3つは同じでした、テへ」じゃ許されません。詐欺ですからね。胸ぐらを掴んで、瞬きゼロで睨んでやりましょう。

 

つまりは単純に「differentの無駄遣い」なのさ

 

話を戻しますと…つまり、先の2つの文章では、「different」が全く必要ないことが明らかです。私は、こんな不必要な「different」の存在が前から気持ち悪くてしかたがありませんでした。

 

英語圏全体で「different無駄遣い禁止条例」を作ってほしいくらいです。これが天然資源だったら、とっくに枯渇しているレベルです。皆さんにお願いがあります。もし、そんな無駄遣いに出会ったら、心の中でちゃんとつっこんでください。つっこみの例をご用意しました。

 

  • 「I wrote three different books so far.(これまで三冊の異なる本を出版した)」→「いや、同じ中身を違う本として売るわけないんだから。タイトルだけ変えるのが流行ってるの…?」
  • 「He speaks four different languages perfectly.(彼は、4つの異なる言語を完璧に話せるんだ)」→「1つの言語を2回数えるシステムがどこかにあることを前提としているんですか?その上で、4つの言語が全部違くて、かぶってないんだと言いたいの?それなら、とっても注意深い人ですね」

 

賛同してくれる人はいるのか否か

 

私は、この「different」無駄遣い問題を、ずっと気にかけてきました。そしてようやく、同じ意見が先にご紹介した書籍に見つかり…安堵です。そして、ともすると、もっともっと同じ気持ち悪さを感じてきた人はいるのでは、とも思っています。あなたはどうですか?「また出たか、この無駄な“different”め」と唇をかむ日々を、もしかすると、あなたも…?この件にメスを入れるも、水平チョップをするも、あなた次第です。

 

 

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