発音のせいで誤解されがちな「dire straits」の意味

 

発音のせいで誤解されがちな「dire straits」の意味

 

今回は「dire straits」の意味をご紹介します。ネイティブでも誤解することのある、要注意な表現です。「dire」も「strait(s)」も個別に知っておいて損はない単語です。フレーズを分解して理解してみると、効率的に記憶に残ります。

 

「dire straits」の意味

 

「dire straits」には「ひどい苦境、困窮した状態」という意味があります。ここまでは、日本語訳として覚えてしまえばいいのですが、なぜ、このような意味になるのか理解することも重要です。

 

「dire straits」の読み方

 

「dire straits」の読みをカタカナで表記すると「ダイアァ ストレイツ」です。ちなみに「strait(ストレイト)/海峡」は「straight(ストレイト)/まっすぐの, 直線の」と同じ発音でありながら、別の単語なので注意が必要です。

 

「dire straits」を分解して考える

 

形容詞「dire」の意味は「ひどい, 恐ろしい, 緊迫した」です。名詞「strait」は「海峡」という意味です。「Bering Strait」は「ベーリング海峡」で、「Akashi Strait」は「明石海峡」です。

 

名歌にもある「津軽海峡」は…「Tsugaru Strait」となります。ちなみに、ロシア語では「津軽海峡」は「サンガルスキー海峡」と呼ばれてます。これらは全て地名なので、単語の始まりは大文字で表記されます。

 

これが「straits」というように複数形になると「苦境」を意味します。

 

ネイティブが間違えがちな「dire straits」

 

実は、「dire straits」はネイティブが間違えがちな表現です。『Common Errors in English usage…』によると、この「straits」が「straights」に間違えられることがあるようです。確かに音だけ聞くと「ストレイト」=「straight」と思ってしまいがちです。

 

「dire straits」の使われ方

 

「dire straits」はこんな使われ方をします。

 

  • I was in dire straits there for a while = そこでしばらく苦しい思いをした
  • The economy is in dire straits = 経済は苦しい状態にある

 

「dire straits」というアーティストもいる

 

「…もいる」という表現では失礼になりそうですが、「dire straits」という、ものすごく自らを追い込んだような名前のアーティストも存在します(しました)。1977年に(日本語のWikiでは…1966年とのこと)イギリス、ロンドンで結成されたグループです。アルバムを全世界で1,500万枚以上売り上げた記録を持ちます。1983年には日本公演も行っています。

 

「dire straits」の語源

 

citrinitasによる説明を要約するとこうです。

 

「strait/海峡」の中には、その狭さから、船で通過するのが難しいものがあり、ちょっとしたミスが命取りになる。だからこそ、そこを通る船乗りは、苦境に立たされるということ。

 

もしこれが本当だとすると、この表現を使うたびに、過酷な船旅を強いられる時代の努力や奮闘を思い知らされますね。今では飛行機で映画を見ているうちに(特に映画館で未公開の最新作)別の国に移動できていますから、本当にありがい限りです。

 

さいごに

 

英語の表現を調べてみることで、一世を風靡したアーティスト、そして、過去の過酷な船旅までも身近に感じることができました。ここまで文脈を理解すれば「straits」を「staights」と間違える心配はなさそうですね。常に、豊富な意味を伴った印象は、無味乾燥な暗記を上回るものです。

 

 

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