誰もが知っていると言っても過言ではない「include(〜を含む)」ですが、これには、大きな落とし穴があります。それは、言葉が意味することの範囲です。「include」による「〜を含む」の範囲を、ちゃんと考えてみましょう。
「include」の「含む」の本当の意味
「include」が「〜を含む」という意味までは問題ないと思います。それでは、これが「一部」または「全体」どちらを示すものなのか考えたことはあるでしょうか?例えば、「…includes A and B」だとしたら、あるものの中身の一部として「AとBがある」のか、それとも「AとBだけ」で構成されているという意味なのか。
私は、これについて、長いこと考えてきました。気持ちの悪さ、曖昧な意味での使用例に怒ってきました。
そして、ようやく、このような「includeが意味する範囲」について言及する記述に出会いました。毎度おなじみのBryson’s Dictionary of Troublesome Words…での説明です。
「include」は「一部を含む」べき
先の書籍によると「include」は「全体」を示すために使うべきではないとのことです。例えば、ある計画の中に準備、実行、改善という3つの要素があるとしたら「…includes the preparation, execution, and mprovement」というように、完全な中身を説明するために使うのは適切ではないということです。
そうではなく、「include」は「一部」を表現するために使うべきとのこと。例えば、あるソフトウェアに、30の機能があるとして、その中でも、一部として、写真の圧縮や切り抜きができる…と言いたい時には「…includes the photo compression and cropping」とすることができます。逆に、30あるうちの30全てを羅列するなら「include」は理想ではないということ。
同書では、「include」で「全体」を表現するのは 「sloppy(不注意、いい加減)」であるとされています。
さらに、Cambridge Dictionaryによると「include」の定義は次のようになっています。
to contain something as a part of something else, or to make something part of something else:
「何かを他の何かの一部として内包する、または何かを他の何かの一部にする」という意味です。これで確認ができました。あくまでも「一部である」という部分が決め手になります。
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