今回ご紹介するのは、アメリカはアラスカ州キャントウェルにある「イグルーホテル(Igloo Hotel)」です。
どこか、一昔前のSF映画のセットのような、非常に奇妙な廃墟であり、観光地。決して「うわ、なんて美しいの!」とはならないものの「お…これは…(ずっと見ていたい)」という変な魅力があります。
Useful source: Cantwell, Alaska,
一度も営業されたことがないホテル

まず、アメリカで最も人里離れた州の、さらに奥地に位置します。さらに、驚くべきことに、一度も営業したことがないのです。「あの頃は、人で溢れかえり」という時代が全くない。これも妙な魅力です。
イグルーホテル開業を夢見て
このイグルーはいつかホテルとして営業する予定で作られたものの、結局完成することはありませんでした。1970年代に建設されたのですが、当時の建築基準を満たすことができなかったのです。
古くなりすぎた今

現在の建築基準は若干緩和されているものの、建物の大部分は長い年月を経て老朽化しており、改修するだけの価値はなくなってしまいました。
廃墟の再建計画は何度もあった?
とは言え、全くその試みがなかったわけではありません。建設されてからというもの、建物は多くの所有者の手に渡りましたが、誰もホテルとして営業できるようなレベルまで持っていくことはできなかったのです。
4階建てのコンクリートの構造物は、約9kmの高度で飛行する飛行機からでも見えるほど巨大です。しかし、結局のところ、内装は完成していません。
そのことが分かったのも、多くの部品がバラバラになり始め、かつてのように施錠されておらず、中に入り込む人が徐々に現れたから。そのような写真によって、多くの人の目に触れるようになりました。
廃墟+ホテル+アラスカという味わい
廃墟というだけでも魅力を感じるのに、さらに、一度も営業されていないホテルという要素まで。さらにさらに、アラスカの大自然の中に突然現れるとなると、もう興味をそそられっぱなしですね!
もし、古民家再生のプロによる『イグルーホテル営業開始に挑戦!』というドキュメンタリーがあったら、私は確実に見ます。しかし、この風合いだけは、どうか残してもらいたい。そんな、相反する気持ちもあります。
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