ロボットの世界の「tending」の意味とは?(マシンがマシンに仕える時代)

 

最近、ロボット関係のお仕事に関わった時に(本来、全くもって専門ではありませんが)「tending」という単語に出会いました。「machine」と組み合わさって「machine tending」という状態での遭遇です。日本語では、カタカナで「マシンテンディング」と言うのですが…。「で、何それ?」ですね。まずは、落ち着いて考えてみましょう。

 

1. まずは「tending」の意味を調べる

 

よくあることですが、日本語で「tending 意味」という風に調べても(こんなのジャブのようなものですが)まともな説明は見つかりません。「tendの現在分詞」などの結果が出てきた時には…「まぁ、もちろん、そういうこともあるけど…でもさ…」と滅入ってしまいますね。

 

2. 英語で「tending」の定義を調べる

 

結果から言うと、日本語では気持ちのいい説明が見つかりませんでした。そこで英語での定義の検索に切り替えます。するとこちらのページに面白い説明がありました。

 

The basic definition of tending is providing treatment for someone or something. In our case, machine tending means to load and/or unload a given machine with parts or material.

 

かいつまんでご説明すると…ポイントは2つです。

 

1. 「tending」の基本的な意味は誰かや何かにケアを提供すること
2. マシンの文脈で使われると、マシンに素材やパーツを設置したり、そこから取ったりすること

 

これで、ようやく意味がわかりますね。1つ目は非常にフワッとした意味です。上の説明をより簡潔に「面倒を見る、扱う」くらいに考えてもいいかもしれません。

 

そのような意味が「マシンを扱う」という意味で、結果的に「マシンに関する素材やパーツの設置やそこからの回収」という意味に発展したのだろうと(私は)想像しています。

 

3. 普通「tending」は人が行う

 

上と同じ参考ページを読み進めると(他の文献でも確認済み)この「tending(素材や部品の移動)」は人が行うことが普通のようです。

 

考えてみれば、容易に想像ができます。ある鉄の塊を人間が機械に設置して、その機械が、正確な切れ込みを入れる。そんな流れは普通にありますよね。

 

その工程における「鉄の塊を機械に設置する人の行為」こそが「tending」だということになります。もちろん、設置だけでなく成形の終わったものを回収するのも込みで「tending」です。

 

4. マシンが「tending」をすると…?

 

そんな中で、協働ロボット(「コロボット」とも言われる)がこの「tending」をこなすことができる、という文章に出くわしました。ここまで来れば全体像が掴めますね。

 

普通は人間が行う、素材や部品の移動という作業すらも、別のロボットがこなすという訳です。これこそが「マシンテンディング(machine tending)」です。やっとスッキリしました。

 

このマシンテンディングですが、何がすごいかと言うと…(私が個人的に勉強になったのは)稼働時間の延長です。普通、プロセスの中に人が介在すると、その職員がいないと製造が成り立たないことになります。人間には当然、休憩が必要です。

 

ですので、夜間などの人が働かない時間には、ラインを止めることになります。しかし、上記のマシンテンディングを導入することで、夜であってもずっと(メンテナンスの時間を除いては)製造ラインを稼働させることができます。効率が雲泥の差になります。

 

おわりに

 

これだけでわかったような顔をしてはいけませんが、とにかく、詳しくない分野に飛び込んで(片足の指をわずかに突っ込む程度ですが)学ぶのは面白いものです。

 

補足:ちなみに「マシンテンディング」がどのように行われるかと言うと、どうやら、私の調べた結果を見る限り、アーム型のマシンで物体を動かすのが一般的のようです。

 

 

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