「materialize」の意味を考えてみましょう。この単語は、前々から、どうしたものかと思っていましたが、遂に、これに触れる機会がやってきました。
「materialize」の意味
「materialize」は、大げさな言葉だな…というのが私の印象です。これについては、Bryson’s Dictionary of Troublesome Words…の言葉を借りましょう。
materialize is usually no more than a somewhat pompous synonym for occur, develop, or happen.
日本語にすると…「materializeは通常、引き起こす、開発する、または発生する、のやや大げさな同義語にすぎない」ということです。
そして、以下の例を示しながら、間違った言葉との組み合わせにならないように気をつけるべきだという忠告が続きます。
Hopes of an improvement in the second half of the year have not materialized.
上の例では「hopes」が「materialized」の主語になっており、それでは、明らかに不自然です。本来であれば「improvement」を主語にしたかったはず。
この間違いが、大それた「materialize」という言葉を使ったせいで起きたのかわかりませんが…あえてこれを積極的に使わずに、「occur」、「develop」、「happen」で済ますのが得策かもしれません。
ですので、大事なポイントは…このように、大げさで、大それた、そして、間違いを犯すリスクもある言葉を敢えて使うかどうかです。
「materialize」の日本語訳
後からになりましたが、ここで、「materialize」の日本語訳もチェックしてみましょう。日本語では「実現する」が広く採用されています。
やはり「happen」、「occcur」などで問題なく代用できますね。
「おばけ」などに使う「materialize」
「materialize」には「(幽霊などが)実体として姿を現す」という意味があります。これについても「appear」で表現できそうですが、確かに、この特別な用法は「materialize」に任せてもよさそうです。
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