今日のテーマは「pledge」の意味です。「pledge」という単語の意味は、前々からわかっているようで、わからないような。そんな感じでした。この曖昧な理解に喝を入れるためにも、気持ちの悪さから脱却するためにも、本腰を入れて調べてみました。
1. (予備知識)「pledge」の一番有名な意味
まずは「pledge」という言葉の一番一般的(だと思われる)意味からです。名詞では「誓約、約束」などの意味になります。これの動詞形が「誓約する」などです。ここまでは、問題ないはずです。知らなかった方は、儲け物ですね。この際に覚えておきましょう。
これを基本として考えたとしましょう。この意味を当てはめたとしても、しっくりこないことがあります。そんな時に「pledge」の意味について、以下で考えてみたいと思います。
2. 「pledge」が仮想通貨の文脈で現れた
本題はここからなのですが…「pledge」が仮想通貨のことを説明している文章で現れた時には、どのように訳すことができるのでしょうか?
これは私自身、随分と悩んでいました。仮想通貨と「pledge」という言葉の意味を関連づけて説明している文献に出会うことができなかったからです。ネットの世界は動的ですから、大抵、どこかで誰かが、タイムリーに語っていそうなものですが、ダメでした。
3. この文章で「pledge」がもっとわかった
そんな中で月日が流れ…(数ヶ月でしょうか)最近、ハッとしました。答えはこちらの文章にあります。Mediumからの引用です。
Pledging Tokens for a loan. Instead of selling the tokens for Ether, one could pledge these tokens for lending Ether. Therefore, one would not need to get rid off rare tokens or value growing tokens just for the sake that Ether is needed.
Real world example. Pledging digital tokens for a loan mimics the real world scenario on pledging shares, commodities (such as gold), property or art for a loan. It is quite common on Wall Street to pledge shares to get more capital to invest in more shares. The same could be reached in the crypto-world.
注目してもらいたいのは、下線を引いた部分です。まずは「one could pledge these tokens for lending Ether」とあります。ここで、やっと、「pledge」がどのような目的で実行される行為なのかが明らかになりました。
意味:トークンを「pledge」することでイーサリアム(Ether)の融資が受けられるということ
さて、上の文脈では「pledge」は何を意味するでしょうか?そうです…抵当に入れるということです。お金を借りる時に、家などを抵当に入れるのと同じことです。
続いて、もう一つの下線部も見てみましょう。「Pledging digital tokens for a loan mimics the real world scenario on pledging shares, commodities (such as gold), property or art for a loan」と書いてあります。ここでは、実世界(デジタルではなく)のやり方を模倣しているとあります。借金(loan)のために、株式、コモディティ(金など)、財産、芸術品などを抵当に入れるということです。
これらの文章で、「pledge」が何を意味しているのかがわかりますね。「何かを借りるために抵当に入れる」という意味です。
4. 改めて「pledge」の意味を調べる
ここまで来てスッキリとした後に、もうちょっと「pledge」の意味を調べてみました。すると、辞書の「pledge」の項目にこんな意味が見つかりました。
〜を質入れする
まさにこの意味ですね。経済分野でよく使われるようです。それが仮想通貨の文脈でも使われているということでした。今回の反省は、もともと、仮想通貨分野として調査の幅を限定していたこと。実は、経済の概念が仮想通貨の話にもたらされたということでした。
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