今回のテーマはブロックチェーンにおける「validator」と「delegator」の違いです。どちらも、この分野(仮想通貨やブロックチェーン技術)に精通している人であれば、聞いたことがあるはず。いや、実際には「delegator」の認知度は高くないかもしれません。今回は、それぞれの違いを理解することで、概念の整理をしたいと思います。
「validator」と「delegator」の意味
「validator」は日本語ではカタカナで「バリデータ」、または「検証者」、「承認者」と表記されます。どれも正解です。バリデータ(という言い方に統一します)は、ネットワーク上のトランザクションを検証・承認する役割を果たす人です。
「delegator」は、今のところ、確立した日本語訳はないように思えますが、「デリゲータ」、または「委任者」、「委譲者」と言うことができるでしょう。これは、自分では検証・承認の役割を果たさないものの、トークンやコインをバリデータに委任、委譲することで、報酬の一部をもらう人です。
「Delegated Proof of Stake (dPoS)」の意味
発展系として(ここではNOAHブロックチェーンを例にしていますが)「Delegated Proof of Stake (dPoS)」(デリゲーテッド・プルーフ・オブ・ステーク)という概念の意味も、この流れで理解することができます。
この考え方では、バリデータの重みがその賭け金(ステーキングの量)により決定されます。つまり、多くのコインがバリデータに委任されるほど、ネットワーク上でのその人のステータスが高くなるということです。
さいごに
バリデータ(validator)よりもハードルの低いデリゲータ(delegator)という概念は面白いものです。少ない労力や時間で、気軽に報酬の一部を獲得したい、という人には嬉しい選択肢でしょう。ちなみに「気軽」と言っても、もちろん、自分が関わる上での責任も生じるもので、委任先のバリデータが正しく機能しなかった場合には、デリゲータにも(そのステーキングの割合に応じて)罰則が科されるとのことです。ですので、注意深く、バリデータを選ぶことが重要です。
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