今回は、カタカナ語でも登場することのある「comic(コミック)」と「comical(コミカル)」の違いについてです。それでは、簡潔に違いを理解してみましょう!
「comic」の意味
「comic」の意味は、日本語では「[名詞]漫画, [形容詞]喜劇の,滑稽な」となります。最初の名詞としての漫画はそのままでいいのですが、肝心なのは、その後の形容詞の「滑稽な」の部分です。これだけだと「そうか、面白い何かについて使える形容詞なのか」と合点してしまいそうです。実は、そこに落とし穴があります。
その部分を明確にするために、下の「comical」の意味もご覧下さい。
「comical」の意味
「comical」の意味は、「[形容詞]滑稽な, おかしな」です。ここで混乱が生まれますね。どっちにも「滑稽な」という意味があります。では、どちらも同じ意味で使えるのでしょうか。これこそが、今回の焦点です。答えから言いますと、ズバリ、両者は全然違います。
「面白さを狙っているかどうか」が違う
ここからが肝です。どちらにも、日本語訳として「滑稽な」が当てられていますが、違いはこうです。「comic」は、「滑稽であることを意図している」のに対して、「comical」は「意図しているかどうかにかかわらず、滑稽である」状態を表します。
- comic = 意図して滑稽
- comical = 意図しているかどうかに関係なく結果として滑稽
ですので、例えば「校長先生の朝礼のぎこちなさが、逆に面白い」のであれば、(策略的な笑いでない限りは)「comical」と表現するのが適切です。逆に、会社の同僚がいつもおちゃらけていて、さりげないギャグが「comic」であったと表現するのは、大いに妥当です。
違いを覚えるのが難しい場合は、「漫画(コミック)」は「滑稽さを意図したもの」という風に考えるのがお勧めです。確かに「漫画には、狙った面白さ(と言ってしまうと、逆に冷めそうですが…)」がありますからね。
個人的には、ハプニング的に、例えば真面目な会議などで不意に起こる滑稽な(「comical」)笑いの方が、狙いにいった(「comic」)滑稽さよりも、心の底から楽しめます。先日、図書館で妻が、間違えて、壁にあるスイッチに触れてしまい、十数枚ある窓が連動して全開になった瞬間には、意図せぬ(「comical」)面白さがありました。
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