今回は、いつにも増して、かなりマニアックなテーマです。「pre-bonsai」という言葉を考えてみましょう。「pre」と「bonsai」でなんとなくの意味は予想できそうですが、実際には奥が深い言葉です。
「pre-bonsai」を意味する日本語はあるのか?
「pre-bonsai」=「…」という日本語訳があれば、一番明快です。そんなわけで色々と調べてみましたが、どうやら、今のところ、これに完全に合致する日本語はないようです。私の調べが甘ければ、どしどしご指摘下さい。
しかも、完全な定義が辞書に載っているわけでもなく、コミュニティで話されている程度です。会話的な、カジュアルな部分から発生した可能性がありそうですね。それは、フォーラムからわかることを見てみましょう。
フォーラムにある「pre-bonsai」の意味
「pre」は「〜の前」という意味で、「bonsai」は「盆栽」です。これを踏まえて、フォーラム(Bonsai Nut)にある内容に目を通してみます。ある説明では、このようになっています。
pre-bonsai is material being grown specifically for use as bonsai… it is neither regular nursery material that just by luck happens to be good for bonsai, nor is it material from the wild
日本語での意味:「pre-bonsai」は、盆栽として使用するために特別に栽培される素材であり… 運良く、盆栽に適していることになった、通常の苗木ではなく、野生から獲得した素材でもない
ここからわかるのは、盆栽にするために“意図的に”育て上げた/作り上げた、盆栽“前段階”の素材である、ということです。偶然の産物でも、たまたまどこかで見つけたものでもありません。
日本語で近い言葉に「苗木」がありますが…「pre-bonsai」という言葉には「苗木」以上に、細かな定義があるように感じられます。また、同じフォーラムのスレッドを見ていると「pre-bonsai」と見なされるかどうかは、それを育てる人による判断に依存する、という指摘も確認できます。つまり、作り手がどう捉えているかも重要になり得るということです。
さいごに
どうやら、フォーラムでの会話を見ていると、「pre-bonsai」には「それぞれの解釈があり、それの共通点をうまく抽出して、定義化する必要がある」類いの言葉のように思えます。まだ固まりきっていない、雰囲気で使われがちな言葉なのかもしれません。このような言葉には、その都度の「今」が反映されるものなので、形成と変化の過程を楽しみたいものです。
- 【焦った故に?】小型で可愛らしい「聖キリアキ教会/Church of Agia Kyriaki」 - 2022年6月9日
- 【危険なの?】飛行機内でコロナウィルス感染を避ける6の要点(+海外大手機関の見解) - 2020年11月6日
- どんな国?ジョージアという国を知る9の秘訣(ジョージアで有名なものなど) - 2020年8月24日
- 【100%死亡?】旅人が超警戒すべき「hydrophobia」と「rabies」の意味
- 【混同はダメ】2つの点で理解する「lead」と「prospect」の違い
- 【日本語にはない?】盆栽の話で登場する「pre-bonsai」の意味
- 【9割の日本人が知らない】IT系で頻出の「map」(動詞)の意味
- 【差別的になる危険性も?】ブラウザで見かけた「nuke」の意味
- 【区別は必須】「sales rep」の日本語訳と解釈について知っておくべきこと
- 企業紹介・投資分野に多い「marquee company」の意味
- 図書館に登場する「patron」の意味とは?
- 辞書に載っていない傾向にある「tailored」の意味と日本語訳(ビジネス頻出)
- 【重大な区別あり】「comic」と「comical」の意味の違い
エイゴノートトップページはこちらからどうぞ
エイゴノートのフィードはこちら↓