【赤い雪】氷雪藻/雪上藻 : ウォーターメロン・スノーが凄い！

スイカ味の赤い雪 — 氷雪藻？

世にも奇妙な不思議な赤い雪が発見されました！その名は「氷雪藻（雪上藻）ひょうせつそう/せつじょうそう」！少し難しいですね・・・。英語だと「ウォーターメロン・スノー（Watermelon Snow）」となります。これの意味は「スイカ雪」です。随分と美味しそうな名前ですよね？

それでは、美しすぎる赤い雪（氷雪藻）の神秘に迫りましょう！

真っ白な雪の中に・・・赤い雪が混ざっています！これが自然に発生するというから驚き。

この雪の発見は1818年だと言われています。イングランドから北西航路調査の旅に出た一団が偶然に「血のようなもの」を雪の上に発見しました。自分が当事者だったら、この現象には相当驚きますね！

彼らはサンプルを採取し、イングランドに持ち帰りましたが、不思議な赤い雪は途中で溶けてしまいました。最後に残った赤い液体はまるでワインのようだったそうです。

あらゆる試験がこの液体に行われましたが、時の科学者たちは満足な結果にたどり着く事ができませんでした。赤い雪の正体は謎のままです・・・。

1800年代後半になり、ようやく、この「ウォーターメロン・スノー/ 氷雪藻（雪上藻）」（もちろん名前も後に付けられたもの）の正体が分かります。・・・雪の中に存在する、極めて微細な藻類（氷雪藻類として知られる）の圧縮によって起きる現象だと解明されたのです！

…watermelon snow was actually caused by high concentrations of microscopic algae, known as snow algae…

実際、この雪の上を歩くと、圧縮される事で赤が目に見える状態になり、靴の裏までも赤くなってしまいます！

こうやって見ると・・・赤が鮮やか過ぎて、まるでジャムみたい？「ウォーターメロン・スノー」（*ウォーターメロン / Watermelon＝スイカ）という名称は実は、この色のみから来ている訳ではありません。

なんと僅かに甘い、スイカのような匂いがするという報告まで公開されています。

The nickname “watermelon snow” comes not only from the pink color, but it is said to smell slightly sweet, a bit like watermelon.

（引用元：Smithonian）

こちらはカリフォルニア州シエラ・ネヴァダ（Sierra Nevada）からの氷雪藻（雪上藻）を丸めたものです。ギュッと圧縮され、キレイな赤になっていますね！これで雪合戦をしたら・・・ちょっと楽しいかも？

こちらが雪の中に潜む、氷雪藻類の拡大画像です・・・。「氷雪藻を食べる事も出来なくはないが、決してお勧めはしない」とされています。いくらスイカの匂いがして、イチゴジャムみたいな見た目でも・・・これは絶対食べませんね？