イスラム教徒であるモロッコ人が「お酒を買う・飲む」って本当?

モロッコ人がお酒を飲むのか【モロッコのお酒/アルコール事情】

 

イスラム教といえば、「飲酒」を禁じる宗教です。そして、ここモロッコでは、その国民のほとんどがイスラム教を信仰しています。

普通に考えれば、モロッコ人はお酒を飲まないはずです。私もそう言いたいところです。

・・・しかし、そこまで単純ではありません!

 

*この記事の中心はモロッコの片田舎の小さな町での実体験です。

 

1. モロッコとお酒の不思議な関係性?

 

モロッコのお酒

Image: Pinterest

 

お酒を飲むモロッコ人はいます。決して全員ではありません。中には、イスラム教の教えを守り、お酒を決して口にしない人もいます。

ただし、やはり、どうしてもお酒を飲むモロッコ人に意識が向いてしまうものです。モロッコ特有の宗教観が垣間見えます。他のイスラム教の国と比べると「全体的に言って」宗教色が薄いような印象を受けます。

面白いことに…私の周りには、普通にお酒を愛する人がたくさんいますね。

 

2. お酒売り場にいるモロッコ人

 

この話はどうでしょうか?モロッコではお酒を買うことすら禁止されています。しかし、スーパーマーケットのお酒売り場には普通に、ビールやワイン、ウォッカ、ウィスキーなどなどが売られています。「あれ?」と思いますね。そこでお酒を買うモロッコ人もたくさんいます。さらに「あれあれ?」となります。

観光客向けに存在しているのでしょうか?彼らは皆、モロッコ人ではないのでしょうか?…彼らは完全にモロッコ人です。私の住む小さな町には、観光客など全くいません。それでもお酒は売られています。この「限りなく誰もが容認するけれどもブラック」という位置づけは不思議ですよね?

 

3. モロッコ田舎の一例はこんなかんじ

 

実際に私が今いる小さな町の状況をお伝えします。まず大きめのスーパーにお酒売り場があります。地下です。いかにも、「隠れた」取引といったシチュエーションです。そして、もう一つ、小さな、そして小汚い酒屋もあります。それでも経営が成り立っているのです。どちらにも言えることですが、夕方の4時〜5時頃に行くと、信じられないような人だかりができています。全員モロッコ人です。

ちなみに、お祭りの前にここを訪れると痛い目に遭います。祭日で数日間、スーパーなどの店が休みになると、その前に買いだめをするのです。普通の店ならいいのですが、お酒売り場は物凄いことになります。(ちょっとした紛争です!)レジの上に店の男が立ち、大声で叫びながら、フロアのあらゆる場所で起こる「押し合いへし合い」に対して怒号を飛ばします。正直、危険です!

さらに、お酒売り場の入り口付近には、どういう訳か、物乞いの方々が溜まっています。彼らは、その前を通るたびに、お金をせがみ、私の服をつかんできます。ここには、歯が無い人や、若い人も多いですね。

 

4. お酒は堂々と買える?

 

ここがまた面白いのですが・・・モロッコの人は買ったお酒を隠します。なるべく、「お酒を買ったことがバレないように」家に帰るのです。リュックを持ってきてそこに入れたり、袋を何重にも使うのは当たり前。レシートももらいません。というより、売る側も慣れているので、レシートをくれません。レジのレシートの機械を見ると、一日のレシートが連なったままになっています。

外でお酒を飲む人はさすがに居ません。一度電車で見かけましたが、これはかなり少数派です。見つかれば、警察に捕まること間違いなしですから。バーに行かない限り、お酒を飲むのは、一般的に自宅となります。バーは、私のいる町にはありませんが、カサブランカやマラケシュに行けば、いくつもあります。

 

5. 女性とお酒の関係性とは?

 

モロッコのお酒

Image: DECO 5.com

 

モロッコの女性はお酒を飲まないのでしょうか?一概には言いがたいですが・・・飲む人は普通にいます。地域によって、この比率は大きく異なるでしょう。田舎に行けば行くほど、宗教的な戒律が厳しい傾向にあります。たまに面白い話があります。昨日まで普通にお酒を飲んでいた人が急に「イスラムの教えを守り」などといいお酒を止め・・・・また数週間後には、元に戻る。身近にそんな人がいました!

さらにこんな話もあります。イスラム教の教えに従うのであれば、女性は露出の多い服を着ない事になっています。「お酒は決して飲まない」と言い張る人が、公然と露出度の高い薄着を身に着けることも・・・。完全に個人によって違いますが、それでもモロッコ全体に流れる宗教観は不思議な特徴を持っているような気がします。