5章で考える「他人と自分を比べてしまう」心理(+やめて楽に仕事をする方法)

 

 

今回のテーマは、他人と比べてしまうことについてです。年齢、職種、性別に関係なく、誰もが、一度や二度や(私は全然それ以上ですが)他の人と比べて、妬んで、時に落ち込んで、悩んできたことでしょう。

 

そんな自分だからこそ、これをなんとかするために、立ち上がりました。そして、実際に、効果があったものだけをご紹介します。お役に立てれば嬉しいです。

 

1. 他人と自分を比べる心理とは?

 

「他人と自分を比べてしまう」心理(+やめて楽に仕事をする方法)

 

なぜ、私たちは、そもそも、こんなにも他人と自分を比べてしまうのでしょうか?その心理から考えてみたいと思います。あなたはどんな時に「比較」を強く意識しますか?

 

どんな時に「比べて」しまうのか?

 

あなたが、30代後半の男性の会社員だと仮定しましょう。テレビに出ている韓流スターとあなたを比べますか?そして、妬むでしょうか?多くの場合、答えは「NO」のはずです。そのような人に対して、憧れや「あんな風になれたらいいな」くらいには思うかもしれません。

 

でも、自分とその人を比較してみることは、特にないはずです。なぜでしょうか?なぜなら、あなたと韓流スターが、遠い(相容れない)存在だからです。身近に感じないから、特に比較する気持ちが起こりません。ただし、あなたがアイドルデビューを目指してきた経緯の持ち主であれば、話は別でしょう。

 

共通の何かを見出しているかどうか

 

このように、自分に近い存在であるか、共通の何かが見いだせるかどうかが鍵を握っています。実際に近いか遠いかは、本当のところは関係ありません。「共通の何か」を見つけた途端に、その人がライバルに思えてきます。そして、比較の射程圏内に入ることに。

 

負のサイクル

他人と自分を比べる先にあるのは…負のサイクルです。これで「人のいいところ」に目が行けばいいのですが、そうともいきません。むしろ、人間は比較により「悪いところにどんどん集中してしまう」生き物です。以下では、まずは、このように比較してしまうのが、人間の“さが”であことを直視した上で、具体的な対処法へと進みます。

 

人は比較をすればするほど、悪いところに目がいってしまう生き物。だからこそ、自分の「日々の無意識の比較のしかた」を見直したいもの。 クリックでつぶやく

 

比べてしまうのは当たり前

 

そもそも、人間がこのような比較をするのは、当然のことです。私たちは、近い人、または、同じ(何かしらの)カテゴリーに属している他の人を自分を比べて、自分を評価しようとします。このような相対的な方法でしか、自分を定義できない生き物です。

 

まずはこれを受け入れましょう。「他人と比べてしまう」ことは「ごく当たり前のことなのだ」と受け入れるのが第一のステップです。

 

2. 仕事で他人が気になる

 

「他人と自分を比べてしまう」心理(+やめて楽に仕事をする方法)

 

続いては、仕事関係で他人が気になる場合です。他人と自分を比べてしまうのが当たり前、という前提を念頭に起きつつ、うまく心理を利用して、職場をもうちょっと過ごしやすい環境にしてみましょう。

 

仕事で他人が気になる時に、不安が巻き起こるものです。「あの人よりも、自分は仕事ができない」、「あの人ができたのに、自分はできないかも」といったものですね。「そもそも、あの人と自分を比較するだけで、お腹が痛くなる」といったこともあるかもしれません。

 

こんな時に一番お勧めしたいのが「妬み」を排除することです。羨ましい、劣等感を覚える、負けたくない…これら全てに共通するのは、そもそも「あなたが、その人よりも抜きん出たい、勝りたい」という欲求です。切磋琢磨はいいことですが、多くの場合は、ただ精神を病むレースになりがちです。

 

そこで、妬みの要素を取り除きます。これが、私が特に実践していることです。

 

3. 妬みを取り除く

 

「他人と自分を比べてしまう」心理(+やめて楽に仕事をする方法)

 

同じ業界、業種、スポーツ、地域…などなど、なんでもいいのですが、自分と同じカテゴリーにいる他の人が、すごい活躍をしていると、多かれ少なかれ、妬みの気持ちを持ってしまうものです。

 

少しでも「なんだよ、こいつは、〇〇の部分がダメだし、大したことないよ」という思考回路になりそうになったら、逆に相手を褒めてください。これこそが、今日二番目のポイントです。

 

完璧主義の罠

妬んでしまうことの原因の裏に「完璧主義者」であることがあります。全てを完璧にこなさないと気が済まないと、自分を肯定するために、相手の悪い部分に目を向けるようになりがちです。「完璧を目指さないでいいんだ」という意識も重要です。

 

褒めるといいことしかない

 

最初は、気持ちの悪さを感じるかもしれませんが、ライバル(とあなたが思い始めた人)を褒めると、あなたにとって、いいことしかありません。まず、お腹の奥にふわふわと漂うような、気持ち悪さが無くなります。純粋に、すごいことはすごいと、口に出します。

 

賞賛の言葉を口に出す

 

最初は「なんだよそれ」と思っても大丈夫です。「すごい、よかった」という言葉を口に出すことをお勧めします。是非ともやってみてください。頭で思うだけではダメです。これを繰り返して習慣にすると、余計な力が抜けて、毎日がずっと楽になります。

 

なにせ、今まで敵だと思って「シャー!(猫)」とやっていた相手が、実は、そうではないと気付けるのですから。そして、純粋に、その人のいいところが学べるようになります。大事なのは、あなた自身の成長です。妬みで、せっかくの「いいところを盗める」チャンスを棒に振る必要はありません。

 

4. 自分の未熟さを受け入れる

 

「他人と自分を比べてしまう」心理(+やめて楽に仕事をする方法)

 

もう一つ、少しだけ話を進めて、こんな提案もします。相手と比べてしまうのは、どんな分野でしょうか?自分が一番得意なことではありませんか?ピアノ、テニス、暗算、会議の司会進行、100円ショップ巡り…なんでもいいのですが、得意なことであればあるほど、それが自分のアイデンティティと重なります。

 

私は/僕は「〇〇が得意な人だ、〇〇なら負けない」といった具合です。これが増えれば増えるほど、また、一つの分野であっても、それを続けるほどに…プライドが育っていきます。“おごり”でもありますね。

 

私自身、耳が痛いです。だからこそ、日頃から意識しています。大抵、どんなに「自分が、〇〇なら負けない」といったって、どこかに、もっとすごい人がいるわけです。それでもいいじゃないですか。このように肩の力が抜けることで、一気に学びの速度が変わります。スポンジのように物事を吸収できます。

 

これにどうも納得ができない(私が一番だ!という)人のために、もう一つあります。

 

自分の方が強い=逃げの思考

相手よりも必ず自分の方が優れているのだ、という結論を求めるのは、多くの場合うまくいきません。その場で、無理やり、自分を納得させることができても、逆に、劣等感がつきまといます。どうか「自分の方が、上回っている」という思考に逃げないようにしてください。

 

5. 計測の仕方が完全に不正確

 

「他人と自分を比べてしまう」心理(+やめて楽に仕事をする方法)

 

物事を、体重計のようなもので捉えないでください。体重計に乗ると、針が振れて数字がわかりますよね。あなたのピアノのうまさと、Aさんのピアノのうまさは、そんな一つの単位で計測できるものではありません。どのジャンルにも言えます。

 

Aさんと自分、どちらかが上、または下。そんな判断の仕方自体が、そもそも完全に不正確です。パラメータ1があり、パラメータ2があり、3も4もあり、ありとあらゆる要素があって、人の技能であったり、人となりであったりができています。

 

「じゃあ、そもそも、いっしょくたに比較できないじゃん」という気づきは、非常に重要で、便利です。

 

Aさんの方が、自分より優れている。Bさんには、絶対に負けたくない。そんなあなたに伺いたいのですが、どんな指標で比べていますか?ほぼ無限とも言える要素で成り立つ人間同士を簡単に比べられる画期的な比較手法を開発したのなら、おめでとうございます!世紀の発明です。 クリックでつぶやく

 

まとめ:他人と比べるのをやめたいなら

 

今回の内容をまとめます。簡単です。

 

  1. 誰もが相対的にしか(比較でしか)物事を判断できない、と受け止める
  2. その上で「すごい、よかった」を必ず、妬みになりそうな時には口にする(習慣化)
  3. 自分は無敵の人間ではない(一気に肩の力が抜ける→学びの姿勢)
  4. そもそも、不正確な計測に依存していたと悟る(→なんだ、意味ないじゃん)

 

結局のところ、あなたが何かの目標を達成した時に、周りの人からは、どんな声をかけてもらいたいですか?「よくやった、すごいね!」ですよね?「いや、大したことないし」なんて、ゲンナリします。あなたは、そんな残念な人々の一員になりますか?自分で決めることができます。

 

「人と比べることは、喜びを失うことである」-- セオドア・ルーズベルト クリックでつぶやく

 

比較してしまう相手(特に仕事の同僚や同じ分野の人)に対して、最初は、無理にでもいいので「すごい、よかった」を声に出してみてください。小声でもいいです。自分にさえ聞こえれば完璧です。実際、これは効果があります。

 

比較に左右されない目標

後から気づくものですが、「え?なんであんなところで、あんな人と比較してたの?自分の目標は、もっと高い場所にあるじゃん」ということがあります。比較のループに入ると、完全に、そこから抜け出せなくなり、成長がとまってしまいます。せまい小屋の中で、隣のニワトリと競争する…そんな状態と同じ。シンプルに、小屋の外に出て世界を楽しむことに、焦点を当てませんか?

 

肩の力を抜いて、そのさきに「自分がどれだけ成長できるか」という思考が芽生えます。この状態になってしまえば、こっちのものです。

 

成長の旅路

自分の成長にだけ目を向けられるようになると、メモ(日記や、日々の行動を記録したもの)が特に大きな意味を持ちます。私は仕事に関連して、必ず、毎日、時刻と実行した内容を記録しています。これが、後から見返したときの自信(他の人とは関係ないもの)になりますし、自分の毎日の判断や行動に責任が持てるようになります。

 

自分が、昨日よりもちょっと成長できる限りは、それこそが本当の意味での勝利です。

 


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