フィリピンの小さな島、パラワン島で面白いビジネスを発見。
この島の、北のさきっぽにある…これまた小さな町「エルニド」にいたときのことです。
ここには、なんとATMがありません。
実はあるのですが、旅人の間では「ない」という噂が飛び交っているのです。
実は以前は、海外のクレジットカードでまともに現金を引き出せない状況がありました。
その後、新しくATMが設置されたのです。
そんな状況で、どうやってお金を引き出そうかと調べた時にガソリンスタンドの活躍を知りました。
現金を引き出したり、受け取ったりを…ガソリンスタンドが担うというものです。
いかにもローカルなビジネス。
小さな町にある、その中では中心低な役割を果たす場所が、多くの機能を持っていくというものですね。
実際、そこでは、取引できる(引き出せる)量が決まっていたようです。
私が、エルニドに行った時には、既にATMがわずかに設置されていたので、この役割は薄れた(または消えた)のでしょう。
このシステムは非常に面白いものです。
そもそも、大きな銀行やATMが無い状況は、現金だけでの経済が機能していることを表しています。
旅人としては不便ですが、もともとの現地の人々の暮らしを考える分には、以前のかたちが残っていてほしかった気もします。
エルニドは観光地として、素晴らしい場所です。
しかし、フィリピンの中ではまだ「秘境」と呼ばれる場所で、人気観光地への階段を駆け上がっている状況です。
そのような変化を背景に、ATMの設置が決まったのでしょう。
「国際ATMがある」と「ない」の狭間を見られるのは貴重な体験です。
ある場所が、海外からの観光客を抱える観光地になっていくのは感慨深いですね。
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