旅行は超危険?死亡者多数のブルンジの治安を簡潔5章で解説

 

旅行は超危険?死亡者多数のブルンジの治安を簡潔5章で解説

Image: National Geographic

 

注意:ブルンジは常に情勢の安定した国とは言えません。2015年5月13日にクーデターが発生しています。政治的に非常に不安定ですので、旅行の前に必ず治安情報を確認するようにしてください。

 

1. ブルンジの治安を揺るがす危険とは?

 

旅行は超危険?死亡者多数のブルンジの治安を簡潔5章で解説

Image: Huffpost

 

ブルンジは、過去の惨劇に比べて、平和が戻ったかのように見えがちですが、依然として、反乱組織および政党である「Forces Nationales de la Libération (FNL) 」による政府や市民に対する攻撃が危惧されています。武装した犯人による強盗にも要注意です。

 

ただし2009年の段階でFNLの武装解除は報じられています。

 

補足

「Forces Nationales de la Libération (FNL) 」は1980年にタンザニアの難民キャンプ(ツチ族政権からの迫害を逃れるためにタンザニアへと逃げてきたフツ族の人々が居住)にて組織されました。この背景を考えてみても、ツチ族とフツ族の対立関係は根が深く、簡単に解消できるようなものでは無さそうです…。

 

2. ブルンジの治安を物語る“門限”とは?

 

旅行は超危険?死亡者多数のブルンジの治安を簡潔5章で解説

Image: BBC

 

「ブルンジの多くの道路は夜間に通行止め」…というとても興味深い話があります。なぜだと思いますか?その理由は、「治安維持」です。現に、ブルンジでは門限(つまり、特定の時間には外出しないように、とする)についての法律が定められました。

とはいえ、この法律は過去の話です。1970年代に、当時の権力層であったツチ族を象徴する政府が、国の治安をコントロールするためにこれを実施しました。

 

補足

後に、フツ族が武装をして、これに反抗したことで大きな混乱が巻き起こっています。内戦(Burundian Civil War:1993〜2006年)ではおよそ30万人が死亡したと見られています。…そこから30年間にわたり、この外出制限の法律は利用されてきました。

なので、現在のブルンジに危険な要素が残っているとしても、内戦勃発当時(そして、勃発前)の治安とは状況が一変しているという点はよく理解しておきたいものです。

 

ただし、以前の大惨事が再び引き起こされる懸念も見られます。詳しくは記事の続きを読み進めてください。

 

3. 治安を考えブルンジで避けたい場所は?

 

イギリス政府の発表によると以下が避けるべき危険な場所として掲載されています。十分にご注意ください。

 

 

・コンゴ民主共和国(DRC)との国境から1km以内(つまりDRC国境付近全域です)

ルブブ国立公園(ブルンジ最大の国立公園)

・ブジュンブラ(ブジュンブラの場所)国際空港北からシビトケにかけての道路

 

4. ブルンジの内戦は終わったが…?

 

旅行は超危険?死亡者多数のブルンジの治安を簡潔5章で解説

Image: BBC

 

先ほどお話した内戦はもう過去の話です。しかし、だからと言ってブルンジに完全な平和が訪れたのでしょうか?残念ながら答えはNOです。

2015年に大統領ヌクルンジザが(物議をかもす)3期目を迎えて以来、ブルンジは政治的に非常に不安定な状態となっています。

ブルンジ全体を通して、数多くの事件が発生していますが、それの多くはブジュンブラに集中しています。このような意味でブジュンブラはできる限り訪問を避けるべきでしょう。

具体的には、軍と反対派の衝突が見られ、銀行や外貨両替所を武装した犯人が襲撃する事件も頻発するようになりました。

ブルンジ旅行者(特に、万が一ブジュンブラを旅行する人)は、十分に治安に注意を払い大きな集会などを避けるようにしてください。

 

最新動画ニュース

 

以下、アルジャジーラの動画を掲載しました。英語でわからない場合でも、雰囲気がつかめると思います。

 

 

“内戦の大惨事の再来か”というテーマで今回の「ブルンジ危機」が語られています。

 

ブルンジの騒乱を物語る写真

 

旅行は超危険?死亡者多数のブルンジの治安を簡潔5章で解説

Image: Huffpost

 

2015年5月13日、ヌクルンジザによる3期目開始の動きに対して反対する人々と、それを抑え込もうとするブルンジ警察と兵士の様子です。

 

補足

2015年にはウガンダ大統領が、政府と反対派との間の調停を実現する交渉を促すために、ブジュンブラを訪れています。ここで同大統領は、派閥主義は成長の大きな妨げになるとして、両者を諭しました。

 

5. ブルンジの国境は陸路で越えられる?

 

2016年7月には、公共交通がブルンジールワンダ間を移動することを禁止しています。周辺国との陸路での国境は常に閉鎖される可能性がないとは言い切れないので、利用する場合には最新の情報を獲得するようにしてください。

自動車を自分で運転する場合には、警察に検問されることを常に想定しておくのがよいでしょう。パスポートを身分証明のために携帯してください。

ただし偽の検問を設置することで強盗を働く事件も報告されているので細心の注意が必要です。可能であれば、パスポートの「コピーを先に提示する」方が安全かもしれません。

 

*ここに記載される情報は執筆段階のものです。最新情報は常に確認するように(特にブルンジに渡航する際には)してください。

 

 

旅行は超危険?死亡者多数のブルンジの治安を簡潔5章で解説