モロッコ、カサブランカでの「バス女性強姦事件」から思うモロッコの若者と社会

 

モロッコ、カサブランカで、バス内で女性が強姦される事件が発生しました。恐ろしく、ありえないレベルの犯罪です。 ここから感じるのは、モロッコの若者の状態のヤバさです。

 

決して、「今の若者は…」という、上から目線の文脈で話をするつもりはありません。むしろ、私もギリギリ20代なので、多少若者の要素はあるでしょう。

 

「可哀想な環境」の若者たち

 

モロッコの若者は、可哀想だと、思うことがよくあります。決して、この犯罪をおかした若者たちを擁護するつもりはなく、むしろ完全に非難します。絶対に許されてはならない行為です。ただ、ここで注目すべきは、社会システムです。モロッコでの在住経験から、モロッコでは若者をちゃんと育てる仕組みが機能していないのではと、感じます。

 

爆竹で遊ぶ子供に対して大人は?

 

子供がしっかりと教育を受けていないな、と感じる日々。例えば、道の真ん中で平気で爆竹を炸裂させている子供がいたりします。当然、これくらいのことをやる子供はどこにでもいます。が、しかし、驚くことに、大人が怒らないのです。日本の一昔前であれば、こんな子供がそこら中にいつつも、近所のおじさんやおばさんが、コラっとおこったのではないでしょうか?

 

なぜ、大人たちは無関心なの?

 

ちゃんと怒ってあげる人が、全然いないのです。 あるカフェの前でも爆竹で遊ぶ子供がいました。実際、かなり強烈なつくりなのか、信じられないほどの爆音が出ます。しかし、カフェのテラス席でお茶を飲むモロッコ人の大人たちは、全くの無視。気にも止めていない様子です。

 

子供の教育を放棄しないで

 

ここで私が強調したいのは「お勉強」という意味の教育ではありません。それ以前に、親や大人たちが、どうも、この国では、社会全体の未来としての子供を育てることを、ある意味で放棄しているのではと思ってしまっているのです。この国の「お勉強として」の教育はどうなのかという話をすれば…これもまた、いくらでも改善点は挙げられますが、今回の事件はそれ以前のレベルで何かが欠けていたという社会を、そのまま反映しているのでしょう。

 

今回の事件との繋がりは…

 

今回の事件に、大人たちの無関心さが直結しているかと言えば、そんなことは全く証明できません。間接的に関わっているかどうか、という話でしょう。ただ今回の記事では、私が今まで「これは、ちょっと危ないんじゃないかな」と思っていた話題だったので、簡単にまとめてお伝えすることにしました。

 

言葉遣いを教わっていないのかな…

 

この状況は、本当に深刻です。部外者である日本人が口出しすることではないかもしれませんが、一個人の感覚からすると、早急に変化が必要でしょう。外を歩いていて、ひどい言葉づかいで話しかけられることや、明らかにまともな教育(親から教わる「しつけ」という意味で)を受けていないだろうなという暴言を浴びせられることがあります。私が何かをした訳でもなく、気に障るような身なりをしている訳でもないでしょう。もちろん、腹立たしいことですが、ここで文句を言っても意味がありません。それよりも、注目すべきは、そのような子供や若者たちが、どんな家庭で育っているのか、ということです。考えるだけで、悲しくなります。

 

モロッコの性犯罪など

 

強姦などの性犯罪は、モロッコでは大きな問題となっています。これについても、深く考察する必要があるでしょう。ここまでの話は、より広い範囲での教育やしつけについてです。これは、あくまでも、1つの問題にすぎません。今後、モロッコでの性犯罪や、SNS(今回のバス強姦事件の様子はSNSで犯人自身により拡散されました)、ギャング(事件の若者たちはギャンググループに所属)などの観点からも、この国の状態を考えていきたいと思います。

 

モロッコ、カサブランカでの「バス女性強姦事件」から思うモロッコの若者と社会