ネットで「格安フランス語学留学」を調べても調べても、全然格安ではない結果ばかりが出てきて、うんざり。そして、悲しみにくれました。それでも、「いや、そんなはずはない!」と決心し、日本語、英語、フランス語の全てを使って調査した結果をご紹介します。
必ずしも「格安」「安い」「お得」といった言葉で検索結果の上位に表示される斡旋会社のものがお得であるとは限りません。以下に値段の比較表をご紹介しますので、どれが本当に一番安いのか、あなた自身でご判断ください。深く考えずにも、ちゃんと数字で比べれば、以下に登場する「格安」フランス語学留学が、本当の意味での格安でないことがわかります。
そもそも、この記事を書くに至ったきっかけを端的にお伝えすると「斡旋会社が間に入ると、強烈に高い」という驚きからです。直接、学校のサイトなどから情報を抽出してみると、本当の値段がわかります。色々なところに「費用のトッピングがされているのかも」と思わざるを得ません。もちろんビジネスですから、そのあり方自体をどうこう言うつもりはありません。どの業界でも、このような商売のしかたは、あるものです。真っ当なビジネスです。ただ、私たち一般の人々はこれを全て知った上で、賢く判断をするべきじゃないでしょうか。
*ちなみに日本円は参考までに2020年5月のレートで換算したものです。
フランス語学留学の値段を正直に比較
補足:このページで紹介しているどのサイト、大学や語学学校とも宣伝等の契約を結んでいません。純粋に、どれが安いのか、どれを選ぶべきなのか、という部分に全力を投じています。
仲介を挟んだ場合(高)
まずは、フランス語学留学+格安(または最安値などのバリエーション)で検索してヒットする大手からです。
1. フランス留学の〇〇(日本語サイト)
期間 | 費用(ユーロ) | 日本円 |
Aさんの例:3ヶ月 | 2640ユーロ | 304,945円 |
Bさんの例:6ヶ月 | 3360ユーロ | 388,112円 |
ちなみにこの留学費用は、あくまでも個人の例として紹介されています。
2. 〇〇センター(日本語サイト)
期間 | 場所 | ユーロ | 日本円 |
48週間 | [パリ] France Langue Paris Notre-dame | 6580ユーロ | 759,733円 |
48週間 | [リヨン] Inflexlyon | 8450ユーロ | 976,057円 |
48週間 | [アヌシー] IFALPES | 7175ユーロ | 828,782円 |
3. 〇〇ーる(留学情報サイト)
こちらのサイトは語学留学の情報提供サイトですが、収益化として斡旋(紹介)はしているものと予想されます。
期間 | 場所 | ユーロ | 日本円 |
1ヶ月(つまり4週間) | 場所についての記載なし | — | 5〜20万円 |
フランス語学留学の1ヶ月の学費が5〜20万円とされています。つまり、以下のようになります。
- もし5万円と考えると1年で60万円です。
- もし20万円と考えると1年で240万円です(←かなり高額)。
実は私は、フランス語学留学情報を探し始めて、この情報を最初に目にしました。そして、「うわ、もうフランス語学留学はやめた方が良さそうだな…」と。この金額では、早速挫折する人続出じゃないでしょうか。しかし、本当にはもっと安い選択肢があります。
仲介を挟まない場合(安)
これを安い…と呼ぶのも不自然な気がします。そうですね、ちゃんと言うなら「正規の値段」または「余計なパッケージ化がされていない値段」でしょうか。語学学校や大学の公式の費用(留学の学費)です。
4. Ecole Interculturelle de Français(フランスの語学学校)
期間 | 場所 | ユーロ | 日本円 |
1年間 | Ecole Interculturelle de Français | 3000ユーロ | 346,529円 |
公式サイト:http://www.eife2f.com/french-course-in-france/learn-french-in-france.html
Googleマップの口コミ:https://www.google.com/search?
5. Université Paul Valéryの(フランスの大学)
より厳密には、上記の大学の中のIEFE(Iinstitut Etudes Francaises Pour Eterangers)でフランス語を勉強することになります。
期間 | 場所 | ユーロ | 日本円 |
1学期(セメスター) | IEFE | 1250ユーロ | 144,387円 |
フランス語語学留学の本当の値段
フランス=高い。そんなイメージを多くの人が持っていると思います。そして、検索でヒットする上位の結果を見ると「短期でも数十万円」「長期では100万超」なんて言われて、くらっとめまいすらするかもしれません。
どうかそこで調査をやめないでください。上記のように、探せば「純粋に学費だけ(つまり付随する手数料などを排除した値段)を払って語学留学ができる」オプションはいくらでもあります。しかも、皆さんのイメージよりも全然安いはずです。
フランスの生活費は高いのか
これについても、フランス=高いというイメージが定着しているかもしれませんが、パリなどの大都市を除けば(しかも、パリの中でも、どこに住むのかで、家賃であれば、高いところから安いところまであります)「高すぎる」なんてことはありません。普通に日本人の感覚で言えば、大きな差はないでしょう。
ですので「生活費が高すぎるから、語学留学を諦めよう」という考えは、お勧めしません。本当にフランス語を学びたいならば、決してフランスの生活費だけが障壁になるなんてことはないと思います。もちろん贅沢をして、高級ブティックで買い物をする、なんて理想があるならば、話は別ですが…。
知らないうちに入っている手数料
知らないうちに色々なサイトで宣伝されている金額には「ありとあらゆる手数料や、不要なサービス」が含まれています。例えば、日本人スタッフによる相談、空港の送迎などなど…。今からフランスでフランス語を勉強しようとしているのに…わざわざ、空港から送迎をお願いする必要があるでしょうか?
(もちろん考え方は人それぞれですが)私であれば、フランス語を使ってみる、練習してみるチャンスだと考えます。しかも、各サイトを見てみましたが、送迎には数百ユーロ(数万円)かかります。これは、あらゆる手数料の中でも「目に見える」一部にすぎません。