今回のテーマは「amount」と「amounts」(「量」を意味する英単語)の使い分けです。私たち非ネイティブはなんとなく使いこなせないので、論理的な違いを頭で理解する必要があります。どちらもよく使われますので、混乱しないためにも違いをマスターすべきです。
どんな時に単数形の「amount」を、そして、どんな時に複数形の「amounts」を使うのか。ハッキリさせましょう。
区別のための一番大事な点から
まずは、結論とでも言えるポイントから。「amount」と「amounts」の使い分けは、単数としての量なのか、それとも複数としての量なのかで決まります。話し手が、どちらを意識しているのか、または、どちらを指しているのか。
- 単数としての量 = 集合して「ひとかたまり」になったイメージ
- 複数としての量 = それぞれが独立した、「いくつもの量」が存在するイメージ
また、ピンとこないかもしれません。もう少し詳しく説明していきます。
「money」を例にした「amount(s)」の使い分け
お金を例にして考えてみましょう。「膨大な量のお金」は「large amount of money」なのか「large amounts of money」なのか。実はどちらもあり得ます。どんな状況を説明したいのか、どんな特徴を強調したいのかが重要です。
ちなみにですが、どちらの言い方の方が一般的かと言うとこちら。Google検索で完全一致の件数を調べました。
- large amount of money = 約 16,100,000 件
- large amounts of money = 約 17,100,000 件
この結果からは、後者の「large amounts of money」の方が多いことがわかりますが、正直、数に大差はありませんね。どちらも正しく、そして、広く使われているということです。
そして、どんなニュアンスの違いが出るのかですが、以下の通りです。
例えば…お金が一つの口座の中にたくさん = large amount of money in his account
→この場合、一つの口座にたくさんのお金がまとまって入っているという意味です。
例えば、お金が複数の口座にたくさん = large amounts of money in his accounts
→こちらは、複数の口座にわたってたくさんのお金が入っているという意味です。
また、こちらのページには、データ(data)についての興味深い説明があります。
「large amounts of data」というように「amounts」とすることで、ニュアンスとして複雑さが表現されるようです。つまり、多種多様な、あらゆるタイミングで保存されたデータ、というニュアンスが出ます。多様性と複雑さを強調する意味で重要です。
さいごに
「amount」か「amounts」かと迷った時のポイントは、単数の量なのか、複数の量なのか考えること。特に「money」や「data」など、どちらでも言える対象では、具体的にどんな「お金」や「データ」の状態を想起させたいのか考えるのがいいかもしれません。
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