【奇岩と川が織りなす魔法】ホースシューベンドを知る6つの事実

 

ホースシューベンドという場所を聞いたことがありますか？ アメリカのアリゾナ州を流れるコロラド川が、その名前の通り、ホースシュー（馬の蹄鉄）のように蛇行している美しい峡谷です。乾いた赤い荒野に突如現れる切り立った断崖絶壁と、奇岩を囲むように流れるエメラルドグリーンのコロラド川は、まさに自然の作り出した絶景です！

 

1. グランドサークルの秘境→インスタ聖地

 

 

グランドサークルは、アリゾナ州、ユタ州、コロラド州、ニューメキシコ州、ネバダ州の５つの州にまたがる広大なエリアで、有名な「グランドキャニオン」をはじめ、手つかずの自然が保護されている国立公園が集まる珍しい地形の絶景ポイントがたくさんあるところです。ホースシューベントはその中で知る人ぞ知る「秘境」と呼ばれていました。しかし、最近のインスタグラムなどのSNSの拡散で、最高のフォトジェニックなスポットとして人気急上昇し、今や定番のグランドキャニオンと並ぶ、またはそれを超える新しいアメリカの南西部の象徴的な場所となっています。

 

2. 断崖絶壁の絶景

 

 

ホースシューベンドを見下ろせるビュースポットは、305mの高さとなる崖から川を見下ろす断崖絶壁です。その高さは、99階建のビル、またはエッフェル塔の高さと想像してください。地面は砂岩のツルツルで滑りやすいのですが、いまでも一部しかフェンスがなく、淵ギリギリまで行くことができます。しかし、かなり高い位置にあるため、写真と撮ることに気を取られ、足を踏み外したりしたら一大事。足元には気を付けてくださいね。フェンスがない分、目の前には何も遮るものがない絶景が広がります。

 

3. 色のコントラスト

 

 

ホースシューベンドの絶景は、赤い大地にエメラルドグリーンの川というそのコントラストにあります。赤い色で有名なコロラド川の水も、水中の岩石や砂が手前のパウエル湖に沈んでしまうので、ホースシューベンドでは青緑色に見えます。ちなみに、スペイン語でコロラドとは、「赤色」という意味です。

 

4. なぜ川が急に弧を描いているのか

 

 

ホースシューベンド はコロラド川により長い時間をかけて浸食され、自然に作りだされました。急激な弧を描いているのは、約500万年前コロラド高原が急激に隆起し、そこを横切って流れていたコロラド川は岩の層を深く速く切り始めましたのですが、ホースシューベンドで砂岩の硬い断崖に遭遇しため、水が最も抵抗の少ない経路をたどるために川が曲がった結果、この270度の弧を描く絶景を生み出したということです。

 

5. 訪れるのに一番良い時間とは？

 

 

一日を通じて時間帯によって様々な姿を見せてくれるのもホースシューベンドの魅力です。太陽の位置次第で土や水の色が変わるのです。最も美しく見えるのは朝日を浴びて岩が輝く明け方と、沈みゆく太陽で大地と川が赤く染まる夕暮れ時ですが、夕方は写真にとる場合は逆光で影があるということです。真上に太陽がきた影のない午後過ぎの早い時間帯はクリアな水の色が見れるので、ベストショットが撮れます。または人のあまりいない午前中は落ち着いて絶景を楽しむことができます。ただ、砂漠ですので、日中は気温が40度以上まで上がりますので、日焼けにはご注意ください。

 

6. 飛行機やボートで訪れる

 

 

ホースシューベンドを訪れるのには、普通は車を指定の駐車場に停め、1.2kmの砂地のトレイルを歩いて行きます。 でも他にも、コロラド川のラフティングツアーに参加すると下からホースシューベンドを眺めることもできます。または、ホースシューベンドを見下ろすことのできるヘリコプターツアーでは、空から広い峡谷の全体像を収める写真を撮ることもでき、違う角度から絶景を楽しむことができます。

 

7. 一緒に訪れたい観光地

 

 

ホースシューベンド の近くには、長い年月をかけて浸食された地層が幾重もの渦を巻いたような模様を描いた岩壁の絶景「アンテロープキャニオン」があります。美しい岩の隙間から差し込む太陽の光の神々しさは、また見たことのない絶景です。是非一緒に訪れてください。でも、アンテロープキャニオンはホースシューベンドとは異なり、事前にガイドツアーに申し込まないと中へ入ることができないので、ご注意ください。

 

ホースシューベンドの最大の魅力は、手つかずの自然を目の当たりにできることです。どこまでも続く地平線。その雄大な風景は、一目見るだけで感動すること間違いありません。この無骨な自然の前には、人間が無力でちっぽけなものに感じてしまいます。是非一度この絶景を訪れてください！