【30秒でわかる】株式の「repurchase」と「redemption」の意味の違い

 

【30秒でわかる】株式の「repurchase」と「redemption」の意味の違い

 

今回は金融のお話で、「repurchase」と「redemption」の意味の違いを扱いたいと思います。投資関連のお仕事をして、これらの英単語の意味との違いを非常に意識することになったので、ご紹介します。

 

「repurchase」と「redemption」の意味の違い

 

それでは、早速、両者の意味を見てみましょう。ちなみにどちらも、株式についてのお話です。会社が株主から発行済み株式を購入するときに、2つの選択肢があります。それが、株式の「repurchase」と「redemption」です。

 

「repurchase」の意味

 

「repurcahse」の意味は、日本語訳では「買戻し」です。これだけでは細かいところまでわからないので、英語で記載された投資の解説を参考にしてみましょう。Investopediaによると、このようになっています。

 

Repurchases are when a company that issued the shares repurchases the shares back from its shareholders. During a repurchase or buyback, the company pays shareholders the market value per share. With a repurchase, the company can purchase the stock on the open market or from its shareholders directly.

 

【日本語】

買戻しとは、株式を発行した会社が株主から自社株を買い戻すこと。 「repurchase(買戻し)」(「buyback」とも)の際、会社は株主に1株当たりの市場価値を支払う。買戻しにより、会社は公開市場で、または株主から直接株式を購入することができる。

 

ここでのポイントはそのタイミングでの市場価値に基づいて自社株を買い戻すというところです。この点を覚えておいて、今度は「redemption」を見てみましょう。

 

「redemption」の意味

 

「redemption」の意味は、日本語訳では「償還」です。これについても、まずは英語での説明を見てみましょう。

 

Redemptions are when a company requires shareholders to sell a portion of their shares back to the company. For a company to redeem shares, it must have stipulated upfront that those shares are redeemable, or callable. Redeemable shares have a set call price, which is the price per share that the company agrees to pay the shareholder upon redemption.

 

【日本語】

「redemption(償還)」とは、会社が株主に対して、株式の一部を会社に売り戻すことを要求すること。会社が株式を償還するためには、それらの株式が償還可能であることを事前に規定している必要がある。償還可能株式には、会社が償還時に株主に支払うことに同意する1株当たりの価格が設定されている」

 

こちらのポイントは、事前に決められた1株あたりの価格で償還するということです。ちなみに償還という言葉は株式については、コトバンクでは以下のように定義されています。

 

株式用語としては債券やユニット型投資信託の期限が満期になり,投資家に金を返還すること

 

そもそも、買戻しと償還という2つの言葉の違いを日本語として理解することが重要です。

 

「repurcahse」と「redemption」の使われ方

 

一例として、株式関係で「repurchase」や「redenption」がどのような場面で使われるのかをご紹介します。私がこの記事を書くきっかけは、これらの単語を、ある規約の中で目にしたことです。ある会社の従業員向けに用意されたもので、その中では、取引についての制限が記載されていました。

 

上場会社では、不意に、インサイダー取引に関わってしまう怖さがあります。というのも自社について獲得した情報を(意図せずに)取引に使ってしまうことがあるからです。ここで言う「使ってしまう」という言葉もくせ者で、実際には「よし、この情報を駆使しよう」などと意識することは条件にはなりません。

 

ただ、社内での(1)重要かつ(2)非公開である情報を把握している状態で、それに関係した取引に従事してしまうとインサイダー取引の罪に問われる可能性があります。

 

こんな取引の制限が規約に書かれており、その中で、重大な非公開の情報の例として、会社による株式の「repurcahse(買戻し)」や「redemption(償還)」が挙げられていました。たしかに、これを行うというのは、その会社にとってのある種大きな決断であり、株価などに多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

さいごに

 

株式についての話では、「repurcahase」も「redemption」も、「株式が会社のもとへ帰る」という意味では、同じようなものに見えてしまうかもしれません。しかし、中身は全く違う性質を持っています。

 

 

エイゴノート記事下画像



エイゴノートトップページはこちらからどうぞ

エイゴノートのフィードはこちら↓

follow us in feedly

 

【30秒でわかる】株式の「repurchase」と「redemption」の意味の違い