【在住が語る】モロッコ旅行の治安を制する16の秘訣【決定版】

 

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モロッコ旅行の治安は、実際のところ、どうですか?」

 

そう尋ねられたら、モロッコ在住(モロッコをこよなく愛する)の私@Shunya_Ohiraはこう答えます。

 

Shunya
Shunya
はい…ええと…身の安全のために実際いろいろと気をつけて下さい。

 

正直モロッコを知らないで旅行をすると、色んな意味で「ヤバい」です。この記事では、他のどのウェブサイトのページよりも、実践的で具体的なモロッコの治安と、その対処方法を徹底的にご紹介しています。

 

それでは、モロッコで気をつけるべき全てのことを一緒に見てみましょう!

 

モロッコの治安はヤバい…?

 

一般的にこのような黒の服を着用している方は、純粋に宗教に熱心であるというだけ(誤解を避けるために)

 

モロッコ旅行では気を付けなければならないことがたくさんあります。

 

一見、モロッコは気軽に旅行ができる国です。

しかし、油断をすると「最悪」な旅になってしまいかねません。

 

もちろん心優しい人はたくさんいますが、

一方で観光客を「歩くATM」だとしか思っていない人も少なからずいます。

 

モロッコを安全に旅行するためコレを知っておこう!

 

マラケシュの通りと男の人

 

では、何を気をつければモロッコを安全に旅行できるのでしょうか?

大事なポイントを一つ一つ詳しくご紹介します。

 

モロッコの治安を知る1. イスラム教を信じないと危険…?

 

モロッコの治安とイスラム教の関係

 

モロッコの宗教観は複雑です。

 

人それぞれでイスラム教に対する思い入れがあまりにも違うのです。

 

時にイスラム教のことを全く気にしていない人に出会ったかと思うと、次の瞬間にイスラムの戒律を正確に守る人に出会ったりします。厳格にイスラム教を信仰している人はふつう、ジェラバと呼ばれるイイ感じの服(伝統衣装ジェラバについての詳しい記事はこちら)を着ています。男性について言えば、ヒゲを伸ばしているのも、典型的なスタイルです。

 

ゆるゆる ゆるゆる

一度、宗教に対して「ゆるい」人(例えばビールをごくごく飲むような人)に出会ったとしても、モロッコ全体が宗教に関して寛容な国なのだとは勘違いしないで下さい。本当に人それぞれです。

実際、私たち観光客に宗教的な何かが強いられることはほとんどありません。豚肉も食べられます(※なかなか売っていませんが)し、お酒も飲めます。例えばカルフール(Carrefour)というフランス資本のスーパーマーケットでは、場所によっては豚肉とお酒が売られています。面白いですね。さらにさらに、お酒だけを専門に売る酒屋もあります。ちなみに酒屋はモロッコでは、基本的には午後8時に閉まる規則です。

 

しかし、見ていて強く感じるのは、モロッコ人がモロッコ人に厳しいということ。

 

例えば、あなたの知り合いのモロッコ人が「他のモロッコ人」から不適切な行いをしていると思われる事態は、あなたの責任として避けてあげましょう。

 

さらに、あなたの何気ない言動が、イスラムを強く信奉する人にとって、極めて攻撃的だと受け取られることもあります。「イスラム教を信仰しないといけない」ということはありません。ただし、モロッコ現地の人々が持つ宗教的な部分を尊重することは忘れないで下さい。

 

例えば、モスクの中にズカズカと入っていったり、それ以外でも…人の写真を勝手に撮ったり。イスラム教を強く信仰する人の中には極端に写真(に撮られること)を避ける人がいます。どうしても撮りたい場合には、事前に写真を撮っていいか聞くようにしましょう。

 

Shunya
Shunya
それ以前に、日本であっても、いきなり海外からの観光客に目の前で写真をパシャパシャ撮られたら…あまりいい気はしませんよね?

 

もしかすると、きっぱり断られるかもしれません。それなら仕方ありませんね。または、お金を請求されることも。その場合には、「写真を撮らせてもらうのですから」払うのは妥当な話かもしれません。そのあたりの判断はお任せします。

 

モロッコの治安を知る2. 観光地にいる「心のない」モロッコ人を避けること

 

マラケシュの“悪名高き例の広場”の様子(賑わいを見せる夜)

 

モロッコの観光地には、文字通り心を失ったモロッコ人がたくさんいます。

 

特にヒドいのが日本人にも人気の観光地やツアーです。

 

マラケシュのフナ広場にあるオレンジジュースを売る屋台

 

先日マラケシュのジャマ・エル・フナ広場を散歩していると、屋台の客引きが声をかけてきました。その時、モロッコで知り合った日本人の友人といたのですが、勧誘を断ったその友人に対して、店のモロッコ人がとんでもない言葉を放ったのです。

 

「アジア人はよくわからん。地獄へ落ちろ」(英語で)と。信じられますか?

 

個人的には言い合いや取っ組み合いになってもいいので、決して許さない姿勢でしたが、知り合いがあまりにも穏やかで、その人に迷惑をかけまいと…なんとか我慢しました。

 

Shunya
Shunya
開いた口がふさがらないレベルです。

 

世界のあらゆる場所を旅してきましたが、ここまで「観光客に対して心ない態度を示す場所」は他にないと思っています。残念ながら…ジャマ・エル・フナ広場は私の中で「世界ワースト1位」です。

 

できればこの事実は多くの人に拡散してもらいたいところです。

 

 

マラケシュ全てがこうであるとは決して言いません。しかし、こんな心のよどんだ人間がいる場所に出向いて、“いいお客さん”になってやる必要などありません。私の知り合いのモロッコ人の中でも、「マラケシュはなんとなく、計算高くやる」人々というイメージが漠然とあるみたいです。よくも悪くもとれそうですね。

 

私は心の底から、皆さんのモロッコ旅行が「気持ちいい」ものになればと思っています。なのでこのように、あえて忠告をします。またマラケシュの話になりますが、先ほどの広場で、知り合いのオランダ人は謎の“占い”師に50ドル(約5000円)も払っていました(判断はお任せします)。

 

モロッコに来るのであれば、個人的には、エッサウィラやシェフシャウエン、イフラン、ラバトなど、美しくて人が優しい場所に行くことを、おすすめします。マラケシュに行くこと自体は、むしろいいと思います。ただマラケシュ観光の際には、「ぼったくられる可能性が大いにある」という点を頭の片隅に置くようにして下さい(そういう場所です)。その後に、もっと田舎にある町に移動すれば、「ゆっくりできて幸せ」という気分になれるかもしれません。

 

モロッコの治安を知る3. 外でのスマホやカメラの使用はダメ?

 

モロッコ旅行中にカメラやスマホを使うことの是非

 

旅行をしたら当然写真を撮りたくなるものです。よくわかります。

 

しかし、ここモロッコでは気をつけて下さい。

 

一眼レフカメラや、iPhoneは…「売ったら1ヶ月(いや、数ヶ月かも)美味しいものが食べられるチャンス」として一部の人に見られることがあります。

 

そんな機会が目の前にあったら、どうなるでしょうか?

 

必ず1日、何も持たないで町を歩き、それで安全だと思えた時にはじめて一眼レフなどを持ち歩くことをおすすめします。もちろん、そのような高価なものを持ち歩く際には、特に、持ち物に意識を向けながら行動するようにしてください。

 

貴重品 貴重品

ホテルにものを置いておいて盗まれたという話は、知り合いの間では聞いたことがありません。まずホテルの個室やゲストハウスのロッカーに貴重品を保管して、外の雰囲気を肌で感じることを強くおすすめします。

 

私の知り合いのモロッコ人の中でも、スマートフォンを道端で盗まれたという人は、何人もいます。私が知る限り、4人のモロッコ人が盗まれています。現地の人でも盗まれるのです。日本人の携帯電話が盗まれない保証はどこにもありません。ましてや一眼レフなんて、目立ってしかたがありません。

 

モロッコで撮影された落書きのある壁とごみ
落書きやゴミが散見される(わりとよくあることですが)ようであれば、その地域が荒れている可能性あり

 

もう少し詳しくお話ししましょう。モロッコの中でも、カメラやスマホを使っても良い場所と、そうでない場所があります。例えば、マラケシュには驚くほど欧米系の観光客がいます。マラケシュで昼間に、観光地で、一眼レフを使っても全く問題ありません。ただし、スークなどの人ごみに入る時には十分に注意しましょう。

 

一方で、カサブランカ(私の住む場所なので不本意ですが…)では、基本的に一眼レフを持ち歩かないで下さい。観光客がほとんどいないので目立ちます。シェフシャウエンや、イフラン、エッサウィラ、タンジェであれば、個人的には、スマホや一眼レフを昼間に使用しても、基本的には問題ないと思います。フェス(またはフェズ)は私の中では微妙なラインですね。道を歩いていて、(あくまでも個人的な経験の一例ですが)謎の男三人組に腕をぐいっと掴まれた経験があります。

 

また、上にある「比較的治安のいい町」であっても、観光地となっているエリアから抜けたら、なるべくスマホや一眼レフカメラを使わない方がいいでしょう。

 

モロッコの治安を知る4. けんかの火種は避けること

 

 

分かっています。日本人が優しいことくらい。

 

しかし、あまりにも攻撃的な、または旅行客に対して無礼なモロッコ人がいた時に、怒ってしまうことがあるかもしれません。

 

できるだけ、怒鳴り合いは避けて下さい。モロッコ人は(よくも悪くも)基本的に大声を出して意思を主張することに長けています。これは国民性として、仕方がないことです。私たちはまず勝てません。

 

怒鳴り合いにならないことが大事です。日本人の強みは、相手の気持ちを瞬時に理解し、場の雰囲気をうまく調節することですよね?この能力をいかんなく発揮して、穏やかにいきましょう。「もーう、なんだよー!」と怒り狂っても、何も物事は解決しません。

 

モロッコで生活をしていると、大声で遠くにいる誰かを呼ぶモロッコ人を、よく見かけます。大声を使うことは、彼らの生活の一部です。モロッコ旅行の際には、ぜひとも一度聞いてみて下さい。「喉のつくりから根本的に違うなー。腹から声が出てるなー」と感心すること間違い無し。

 

逆に言えば、モロッコで大声を出しても、周りの人から白い目で見られることは、まずありません(もちろん叫ぶ内容にもよりますが…)。例えば、タクシーが目の前を走り去っていこうとした時に慌てて「タクシー!!!」と叫ぶのは全然アリです。ここぞとばかりに大声を出して、日本での生活で溜まりに溜まった(?)ストレスを発散しましょう。

 

追記:モロッコ人はいい人ばかりです。しかし…DNAには「売られた戦いは買ってやろう、自分の主張ははっきりと伝えよう」という気質が(人により程度の違いはあるものの)刻まれているのではないでしょうか。先日、車を停めようとしている女性と、子供を連れてそこを通りかかった女性の壮絶な言い合いを間近で目撃しました。その時の様子を…あきれながらTwitterでつぶやきましたので、その様子をここにも掲載しておきます。

 

 

モロッコの治安を知る5. 女性は夜道を一人で歩かないこと

 

モロッコの夜道は危険なのか

 

女性はぜひとも気をつけて下さい。

 

モロッコでは、女性に対する考え方が極めて粗野な人がたまにいます。もちろん全員ではありません。

 

しかし、夜道を日本人の女性が歩く行為は、彼らにとって「非常に魅力的」になりかねません。

 

目安としては、日が沈んだら外に行かないのが賢明です。

 

がらがら がらがら

ただしラマダンの時期は例外です。7:40分頃から9:40分頃までは人通りがほとんどゼロになります。この時間には絶対に外を一人で歩かないで下さい。本当に「ゴーストタウンか!」とツッコミたくなるほどに、誰も外にいませんから。

その場合はむしろ、10時〜深夜0時あたりまで、普通に外を歩いても大丈夫となります。面白いですね。この時間に、モロッコ人がわらわらと外を歩き始めます。もちろんお店や屋台も活気に満ち溢れるのです。「真夜中であるのに、人がいっぱいいる」という光景は見ていて不思議。

 

モロッコの治安を知る6. 駅の周りの治安はどうなの?

 

モロッコ旅行の治安はヤバい?本当のモロッコの治安

 

他の国の多くで気をつける必要があるのが駅の周りです。

 

50カ国以上を旅した経験から言いますと、駅の周りには“お金を求める人”(モロッコで物乞いをする方々についてはこちらの記事をどうぞ)が集まる傾向にあるような気がします。つまり、駅のまわりの治安は荒れることが多い、という考えです。特にヨーロッパではそれを感じますね。

 

しかし、モロッコではあまりこれが当てはまりません

 

どちらかというと、駅の周りよりも…小型の家(スラムのような見た目)が密集した場所は、外国人が居ることが当たり前ではありません。なので、トラブルを避けるためには、そのような場所を訪れないのが賢明です。

 

モロッコの治安を知る7. モロッコの治安を物語るタクシー!

 

 

モロッコの治安はタクシーで知る

 

タクシーはモロッコ旅行の治安を上手く要約しているでしょう。一度使ってみれば分かります。まず、日本に比べて圧倒的に「運転が荒い」。

 

クラクションを鳴らしながら、スイスイと車線変更をして進んでいきます。特に「シートベルトをつけなさい」とは言われません(そしてモロッコ人もふつうタクシーに乗る時にシートベルトは使用しません)が、心配なら使っておくのが無難でしょう。というか、是非とも身の安全のために使ってください。

 

シートベルトが無いことも

 

しかし、シートベルトが壊れていたり、または、全く無い場合もありますのでご注意を。事故がなければ、まだ「スリル満点なタクシーだなあ」で終わるでしょう。しかし、もうひとつ注意が必要です。おつりをもらう時には、ちゃんと額を数えるようにして下さい。私の周りのモロッコ人でさえ、「少なめにおつりを渡された」という被害をちょいちょい訴えています。

 

メーターマニアのススメ

 

モロッコの道路を車がゆく
空と建築と車のミスマッチ感が美しい

 

さらにさらに、モロッコのタクシーはメーター制です。「メーターなら大丈夫か」と安心しないで下さい。たまにメーターをわざと使わない人もいます。そんな人には、ちゃんと「メーター使って!」と言いましょう。

 

モロッコ語で一番わかりやすく言うなら…「アファク メーター!」となるでしょう。簡単ですね。これに加えて、タクシーに乗る時にもポイントがあります。まずは最初に行き先を確認しましょう。乗る前に「〇〇に行きたい」と窓越しに伝えます。ただ、場所の名前だけを言えばOKです。これで運転手がうなずいたら乗り込みます。

 

このように行き先を確認するのは、同乗者(すでにタクシーに乗っている人)と行き先があうかどうかを把握するためです。同じ方角であれば乗ることができます。しかし、たまに、完全に空車であるタクシーが行き先を聞いた後に、首を振ってすーっと行ってしまうこともあります。衝撃的ですね。「なんで、誰も乗せてないのに、行っちゃうの??」と、なんともいえない気持ちになります。

 

乗客を無視するタクシーの秘密がこちら

 

こればっかりは不思議ですが、私の予想はこうです。

 

  • 理由①「単純にめんどくさい」
  • 理由②「タクシー運転手交代の時間だからそっち側には行きたくない」
  • 理由③「もう帰るからそっち側には行きたくない」

 

…正直、これの全てがあり得ます。例えば、混み合ったエリア(カサブランカでは「デルブ・オマール」など)に行こうとすると、かなりの確率で「タクシー運転手にフラれ」ます。

 

②と③はしょうがないですね。昼と夜で交代しているのはよくあることです。結論としては、首を横に振られても、決して落ち込まないで下さい。ふつうのことです。

 

田舎でも油断はできない

 

木登りをするヤギ(アガディール)
アガディールと言えば、木登りをするヤギが有名

 

追記:先日…モロッコの南にある平和な町アガディールを旅行した時のことです。時間がゆっくりと流れ、海が穏やかで、人が優しく…リラックスするには最高の場所なのですが、なんとそんな場所でも、優しくないタクシー運転手がいました。

 

アガディール滞在中には合計で8回タクシーを利用したのですが、その中の一人の運転手が、私を騙そうとしました。手口は二つあります。一つ目は、「〇〇まで行くなら△△ディルハムでいいよね?」というように、最初に値段を決めるものです。

 

こんなのにだまされないで下さい。必ずメーターを使いましょう。さらに二つ目の手口は…(もう皆さんお気づきの)おつりを少なめに渡すパターンです。私が催促をしてはじめて、正規のおつりを渡してくれました。

 

合言葉は「モロッコ在住」?

 

ここで皆さんに一つの魔法の言葉をお知らせします。それは「私はここに住んでいるんだ」…という嘘です。本当はこんなこと言わずにサラッと旅をしたいものです。その気持ちはよくわかります。

 

しかし、一言「J’habite ici. / ジャビトゥ イスィ」と言えば、それだけでタクシー運転手にだまされる危険性がある程度下がるかもしれません。

 

そのあと、あれこれフランス語やアラビア語で聞かれるかも。そんな時には笑顔で「よくわかりません」と誤魔化すのみ。

 

もちろん、楽しくお話できるのが一番なので、モロッコ旅行前にある程度のフランス語、またはモロッコ語(アラビア語のモロッコ方言)を勉強してみることをおすすめします。

 

モロッコの治安を知る8. モロッコ人の男が凶暴化する日?

 

モロッコ旅行の治安はヤバい?本当のモロッコの治安

Image: MEMO

 

満月の夜ではありません

 

「モロッコ人の7〜8割(正確な割合は不明ですが)が凶暴化する日」というものがあります。より厳密に言うならば、「大量のサッカー好きモロッコ人が暴徒化する日」です。この日は本当に危険です。

 

モロッコ在住の私でも、モロッコ(特に地元のスタジアム)で試合が行なわれる日は必ずチェックするようにしています。それは、もちろん、サッカーの試合を見るためというよりも…いつフーリガンが現れやすいかを把握するためです。

 

スタジアムの近くに住むとこうなる

 

例えば私はモロッコ、カサブランカに住んでいます。その中でも…今の家はスタジアム「Stade Mohamed V」のすぐ近く。

 

歩いて5分くらいで行けます。ふつうに買い物に行って帰ってきたら…暴徒が町でワーワーやっているなんてことは普通にあり得るわけです。例えば、あなたがモロッコを旅行する時に、利用する空港がカサブランカ空港で…「ちょっと町に繰り出してみようかしら」とカサブランカの町を歩くと…ちょうどサッカーの試合の日にかぶってしまい…なんてことが起きるかもしれません。ぜひともお気をつけ下さい!

 

モロッコ人の侮れないDNA

 

モロッコ人(…というよりもモロッコ人の男)はサッカーが「大大大好き」です。情熱が溢れ過ぎているのです。

 

彼らのサッカー愛は、いたるところから感じられます。例えば家で仕事をしていると、外から「ウォー!!」という声が聞こえます。「なんだ?」と思って外を見ると、通りには誰もいません。

 

そんな時はだいたい、大量のモロッコ人男性がカフェでサッカー観戦をしているのです。シュートがゴールポストすれすれを通過すると「ウォー!」…ゴール前できわどいラフプレーがあると「ウォー!!」…そんなかんじで、試合を見なくてもなんとなく展開が分かるので面白いものです。

 

“熱狂の波”をうまく避けるべし

 

とはいえ、旅行をする人は注意が必要です。全てのサッカー観戦中のカフェが危ないかといったら全くそんなことはありません。むしろ、最初はびっくりするかもしれませんが、カフェでサッカーの試合を見ている人たちは(熱狂しているだけで)全く危険ではありません。

 

気をつけるべきはスタジアムの周辺です。少し衝撃的すぎるかもしれませんが…試合の結果次第で、フーリガンが町の店やバスの窓を壊す事件は、ふつうに耳にします。さらに、スタジアムで、興奮した暴徒によってファンが2名殺されたこともあります。ぜひとも巻込まれないようにして下さい。

 

 

危険を回避する方法は簡単です。サッカーの試合が開催される日には…いや、日付に関係無くスタジアムに近づかないで下さい。その作戦が一番確実でしょう。どうしてもサッカーが好きで好きで仕方がないという人は止めませんが、基本的にはスタジアムにサッカーを見に行くのはオススメしません。

 

私はアフリカのコートジボワールや南米のペルーなど、現地でサッカーを観戦したことがありますが…モロッコではなるべく、試合がある日にはスタジアムに近づかないようにしています。

 

参考までに、カサブランカ「Stade Mohamed V」の場所はこちら。

 

モロッコの治安を知る9. 水にも注意すべきなの?

 

モロッコの水の安全性

 

水の種類にも注意

 

モロッコの治安は何も、人やお金にまつわることだけではありません。是非とも水にも注意して下さい。飲み水は必ず、ペットボトルに入った天然水にするようにして下さい。

 

ペットボトルの水はどこでも買うことができます。エピスリー(コンビニ、キオスクのような位置づけの小さな店)でも、スーパーマーケットでもOKです。値段も小さいものなら4ディルハム程なのでお財布を気にする必要もないでしょう。

 

カフェで出される水には要注意?

 

ただし厄介なポイントがあります。それがモロッコのカフェ!モロッコにはたくさんのカフェがあり、モロッコは文字通り「カフェ大国」です。そんなカフェのいずれかで休憩することは十分にあり得るでしょう。何を頼みましょうか?コーヒーですか?お茶(モロッコのお茶は「アツァイ」)ですか?

 

どちらにしても、よく一緒に一杯の水が提供されます。これには気をつけて下さい。モロッコ人が飲んでいるのですから…アブないものではありません。しかし水道の水です。

 

飲んだ瞬間に…味の違和感に気付きます。普段、天然水を飲み慣れているとなおさら、「妙な味」を感じるでしょう。モロッコでは、これを飲む人もいれば「水道水だから飲まない」という人もいます。せっかくのモロッコ旅行でお腹を壊してはもったいないですね。カフェで出されるコップ一杯の水には手をつけないようにしましょう。

 

ちなみに、この水は無料です。つまり、水が無料の場合は、水道水なのだと考えて下さい。難しいことはありません。水が欲しいのであれば、ミネラルウォーター(例えば有名ブランドはSidi Ali)を注文しましょう。どのカフェでも売られています。

 

レストランの水も油断できない

 

モロッコのレストランの水にも注意

 

さらに、カフェに限らずローカルなレストランであれば、このような水が大きな水差しなどに入って提供されることがあります。私は、たまに油断してこれを飲んでしまいます。

 

特に夏場で喉が乾いている時には注意が必要です。目の前に大量の冷たい水が現れたら、その誘惑に勝つのは難しいですからね。とにかく、どのような場合でも、ペットボトル入りの水をもらうようにしましょう。

 

モロッコの治安を知る10. 電車で気をつけることは?

 

モロッコの電車
見慣れたONCFのマーク(カザ・ヴォヤジャー駅で撮影)

 

モロッコ旅行をする場合、多くの人がバスまたは電車を使うことになるでしょう。という訳でそれぞれの注意点もお伝えしておきます。まずは電車です。

 

鉄道はモロッコ南北に伸びる旅の味方

 

電車は事故が少ない手段としておすすめ(理由は後で説明します)です。

 

モロッコの電車は国鉄のみなのでONCFというものを使うことになります。このONCF…非常に時間にルーズです。なので、一つ目の注意点としては、必ず時間に余裕を持った移動を心がけて下さい。例えば、カサブランカからマラケシュに移動する電車について考えてみましょう。一本乗り遅れるだけで、1〜2時間、行動が遅れることがあります。さらに、電車自体が、時間通りに運行しません。15〜20分遅れるくらいなら私にとっては「完全にふつうのこと」です。

 

乗りこなすには注意が必要?

 

電車についての注意点はまだあります。電車は大きく分けて二種類あります。一つ目がコンパートメント型で、もう一方が日本のグリーン車や新幹線のような席の配置です。コンパートメント型とは、電車内の席が大きな個室のようなものの中に入っているタイプのこと。

 

モロッコの電車のコンパートメントの様子
コンパートメントの中から外側を撮影

 

コンパートメント型の席を選ぶ際には注意が必要です。当然、どれだけ空いているコンパートメントを選ぶかが大事なのですが、それ以外にも中に座っている人を「品定め」するようにして下さい。たまに、「かんじのよくない人たち」が乗っているコンパートメントに当たってしまうことがあります。コンパートメントには扉があるのですが、その扉をわざと開かないようにして、人が入ってこないようにしている酷い人もいました(人として情けない)。

 

間違いないのは、家族連れや女性が多いコンパートメントに乗ることです。頭上には荷物を置くスペースがあるので、バックパックやスーツケースがあれば上に置きましょう。

 

理想は個人スペースが確保できる座席?

 

電車にはもう一つの種類があると言いましたね。日本の新幹線のような座席です。片側二人づつの席になっているので、こちらの方が席選びが断然簡単です。一つ目(コンパートメント)と二つ目(新幹線型)の両方の席が、一つの電車内に設置されている場合があります。荷物が軽装である場合、なるべく電車内を歩いて、新幹線型の席を探すことをオススメします。自分のスペースが確保しやすいので快適です。

 

さらに車両は一等席とニ等席に分かれています。券売所の窓口で、「行き先と人数」だけを告げて購入すると、ふつうニ等席のチケットが渡されます。荷物がたくさんあったり、疲れている場合、また、最初にモロッコの電車に乗るので慣れておらず緊張している場合には、一等席の切符を買ってしまうのがいいかもしれません。車両が一等席なのかニ等席なのかの確認は、簡単です。電車の外側から見た時に「①」か「②」で書いてありますし、もちろん車両内部にも表記があります。大抵、一等席は電車の一番端です。

 

▶ おすすめ記事:旅人が必ず知っておくべき「モロッコの鉄道利用徹底ガイド」

▶ 関連記事:カサブランカ〜マラケシュの移動方法&マラケシュ〜カサブランカの行き方【まとめ】

 

モロッコの治安を知る11. バスの運転が危険すぎる?

 

 

モロッコのバスは上級者向け?

 

モロッコをバスで移動しようとお考えですか?それなら、電車以上に注意が必要です。なぜなら、選択肢がいくつもあるからです。モロッコにはいくつもバスの会社があります。小さな会社がたくさんあり、それらが低価格を追求するように競争を繰り広げています。そして、その集団から頭一つ…いや二つも三つも突き出しているのが「CTM」と「Spratours」です。この二つのバス会社の名前は絶対に覚えておいて下さい。

 

CTMってなあに?

 

まずはCTMからです。カタカナで書くならば「セーテーエム(シーティーエムではなく)」となります。CTMはモロッコで一番信頼できるバス会社です。安全なバスを選ぶなら、100%、CTM。

 

モロッコの他の小さなバス会社の方が格段に安いのですが、それでも安全を優先すべきです。値段は2倍から3倍程違いますが。私がどちらを多く利用するか聞かれたら…基本はCTMです。

 

一つの判断基準がこちら。昼間であれば(そして事故に遭っても微笑んでいられる心の余裕があるのなら)安いバス会社を選びます。一方で夜間のバスであれば200%CTMを選びます。理由はお分かりですか?

 

CTMでは徹底的に安全性に注意がむけられています。ドライバーの運転する時間が管理されていて、例えば…二人の運転手が交代でバスを運転したりします。居眠り運転などを避けるための作戦ですね。一方で安い無名バス会社には、そのような厳しいルールは当然ありません。運転の質を見ても違いがよくわかります。CTMは安全運転で、なめらかな(日本では当たり前のレベルですが…)走行をしてくれます。他の安い会社のバスではよく「これは安心して寝られないな…」と思うことがあります。びゅんびゅん飛ばしますからね。

 

Spratoursってなあに?

 

続いてSpratoursです。日本語では難しいですが、あえて発音をカタカナ読みにするなら「スプラトゥール」でしょうか。これで通じると思います。Spratoursは、バスなのですが…国の鉄道会社ONCFにより運営されています。これの仕組みは簡単です。モロッコの鉄道網には限りがあります。なので、電車で移動できないところに、バスを走らせてあげよう。…という流れで存在するのがこのSpratoursなのです。なので、よくよく注意して下さい。例えば、セタットからアガディールまでの電車の切符を買うとします。この場合セタットという町からマラケシュまで電車で移動するのですが、マラケシュからアガディールまでは電車がありません。なので、マラケシュでSpratoursのバスに乗り換えることになります。

 

この場合、切符は1枚です。1枚の切符だけで「電車にもバスにも乗れる」ということですね。このような場合には、ふつう窓口でお姉さんかおじさんが説明してくれるものですが、切符を見れば分かります。Spratourのバスに乗り換えが必要な場合には切符の右半分のスペースに「Autocar」と表示されるので、その部分をチェックしましょう。例えば、このような具合です。

 

  • Train No 605
  • Autocar N1030

 

どちらにも番号が書かれていますね。上が電車で、下がバスです。例えばマラケシュでSpratoursのバスに乗り換える場合には、「N1030」番のバスに乗ればいいということです。Spratoursの出発時間は、電車の到着時間により決まります。つまり、このバスは電車の到着を待ってくれるのです。なので、電車が遅れても先にバスが発車してしまうことはありません。ただし、バスは電車が到着してから15分程で出発してしまいます。電車からSpratoursへの乗り換えは絶対にもたもたしないようにしましょう。ふつうSpatoursのバスの発着所は駅のすぐ横にあります。以下にマラケシュの駅のSpratoursの場所をのせておきますので、活用して下さい!

 

12. チップはどうすればいいの?

 

 

さらにあらゆるトラブルを回避するために、モロッコでのマナーやエチケットを知ることも重要です。例えば、日本人が最も忘れがちな盲点はチップです。一般的にモロッコではチップを払う文化があります。日本人の私たちにとっては厄介ですね。レストランなどで気まずい雰囲気にならないように、その相場を知っておいた方がいいでしょう。

 

例えば以下の目安を参考にして下さい。チップの支払い方は簡単です。まずレストランなどでふつうに会計を済ませます。その後に、もらったおつりの中から、必要な分のチップを手渡すようにしましょう。その際に「メルシー(フランス語)」や「シュクラン(モロッコ語)」と言えれば最高ですね。

 

支払う状況 チップの料金
カフェ 1〜3ディルハム
レストラン 4〜5ディルハム
ホテルのポーター 4〜5ディルハム
駐車場係員 5ディルハム
ガソリンスタンドのスタッフ 3〜5ディルハム
タクシー (不要!)

 

せっかくなので、ここからはさらにモロッコ旅行で知っておくべきポイントをご紹介します。細かな点も含まれていますが、ここまで知っておくだけと…正直あなたのモロッコ観光の質が一気に変わります!

 

13. 道路は渡るときは危険度MAX?

 

phontodouro

 

道路の横断は気をつけてください。モロッコ人は、道路渡りの天才だと、私は思っています。つまり、車がわざわざ止まってくれなくても、上手に走ってくる車を避けながら平然と渡ってしまうのです。

 

 

最初にこの光景を見たときは私も笑いました。ただし、むやみに真似はしないでください。そしてもう一つ。「車が止まってくれるだろう」という甘い考えは捨てましょう。あなたの命が一番です。本当に気をつけてください!

 

さらに、日本とは車線が反対ですので、いつもとは反対側を見てから道路を渡ることになりますね。ではどうやって道路を渡ればいいのでしょうか?まとめましょう。まず最優先すべきは、信号機がある場所から渡ることです。次に、考えられるのは、大勢のモロッコ人に囲まれながら渡ること。

 

大量のモロッコ人にちゃっかり守ってもらいながら“すっ”と渡るのが安全です。ただし、そんな場面でも「必ず、左右に十分な意識を向けて」ください。急カーブしてくる車が一番厄介です。

 

補足

より具体的な話をしましょう。個人的には、一番運転が荒いのは、ダントツ「白タクシー」です。白タクシーとは、他のタクシーとは違って長距離の決まったルートを相乗りの仕組みで走るタクシーのことで、彼らの運転は「やばい」ことで有名です。道路の端を歩いていると、猛スピードで横を白タクシーが駆け抜けていくことがあります。さらに、通り過ぎる瞬間に、大きめのクラクションのお土産までくれます。

 

14. モロッコで物乞いをする人にあったらどうすれば?

 

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非常に深刻で、避けては通れない話をしましょう。正直、「物乞い」という言葉を使うのが正しいのか、私はわかりません。しかし、ここでは、「路上に座ったり、または歩きながら、お金を求める人」のことを「物乞いをしている人」などと言うことにしましょう。このような人にあう可能性はどれくらいあるのでしょうか?

 

ズバリ言います。モロッコには、たくさん物乞いをしている人がいます。あなたがモロッコ旅行をするときに、このような方々に会う可能性は十分にあります。おそらく、かなりの確率で、最低でも一人は目にするのではないでしょうか。

 

大事なのは、あなたが「何を思い」、「どのような振る舞いをするのか」です。

 

ここからまとめるのは、私がモロッコに住んで、色々な物乞いをしている方々と接してきた結果から、私個人が思うことです。あなたが、この意見に賛同するか、それともこれに反対するかは自由です。

 

関連記事【いい加減タブーに切り込もう】モロッコの物乞いとホームレスの話

 

物乞いをしている人ってどんな人?

 

一つ、多くの人が誤解しているポイントを説明しましょう。まず、物乞いをしている人だからといって、その人が「仕事をしていない」とは限りません。さらに「仕事ができない」とも限りません。説明しましょう。

 

まずは、他の仕事をして…その後に物乞いを行なっている人がいます。以前の家(カサブランカ)の近くにこれに該当するおばちゃんがいました。その人は、昼間に掃除の仕事をして、夕方には道の端に座って、物乞いをしています。

 

Shunya
Shunya
仕事をした上で“たりない収入”を補うために「2つ目の仕事をしている感覚」だそうです。

 

次のパターンです。仕事ができる体も能力もあるのに、仕事をしないで、物乞いをしている人です。そのような人は、意外と少なくありません。全員を私が把握できるわけではありません。しかし、明らかに、仕事ができる健康な体も若さもあるので…おせっかいですが、もったいないなと思うことがあります。ただ本人なりの事情や理由があるわけで、それ以上、私がとやかく言えることではありませんね。

 

最後に、他の仕事ができなくて、最終的に物乞いに行き着いた人がいます。例えば、体に不自由がある方がこれに該当します。これの背景には、モロッコの就職難という状況、そして、そのような方へのサポート体制がしっかりと整っていないという現状があります。

 

物乞いをする人にどう接すれば…?

 

これは非常に難しいものです。それどころか、答えは出ないものだと思っています。ただ、ここでは、モロッコ在住の私が、思う、選択肢を皆さんにご紹介します。私はできる限り、物乞いを行なっている人がどのような背景でそれをやっているのかを、推し量ろうとします。

 

先ほどの話にもあったように、全員をまとめて「物乞いをしている人」とくくることはできないからです。そのために、大事な行為が「話す」ことと、「見つめる」ことだと思っています。一度、ある物乞いをしている女性(40〜50代と思われる)とお話をするために、(邪魔にならない程度に…)道路の端に一緒に座ったことがあります。

 

そのとき、あることに気づきました。それは視線です。道を行く人は皆、私たちのことを見下ろしました。決して、心理的な意味ではなく、物理的に、「上から見下される」かたちになるのです。これだけで、なんだか惨めな気分になります。この日から、できる限り、目線を下に落とすことがあれば、必ず、自分の表情をできるだけ穏やかにするように決めました。

 

もしかしたら、あなたの選択肢が今まで「お金をわたす」か「お金を渡さない」かだったかもしれません。その場合には、どのような目線を向けるのか…といった他の選択肢も無限に考えてみてください。少なくとも、私はそのように思っています。

 

ある日のおばちゃんとのやりとり

 

 

 

そして、後日の話がこちら。

 

 

物乞いの方が儲かってしまうことも?

 

これに少し関連したツイートもご紹介します。非情に意味の深い画像だと思います。

 

 

15. 迷路のような旧市街を歩く時の注意点とは?

 

モロッコ旅行の治安

 

旧市街はモロッコ旅の醍醐味

 

旧市街はモロッコ旅行に欠かせない存在です。いかにも「モロッコらしい」という迷宮のような路地を歩いていると、旅の醍醐味を体で感じることができます。

 

しかし、ただ楽しいだけとは限りません。意外と知られていない危険も潜んでいます。まずは、歩き方に注意してください。歩いている時に、どれだけぼーっとしないかが重要です。油断していると、後ろや前からヒュンヒュンとやってくる、バイクに接触してしまいます!

 

通行人すれすれを走るバイクたち?

 

彼らはプロです。人がうじゃうじゃいる迷宮であっても、毎日バイクで走っていると躊躇がなくなるのでしょう。驚くべきスピードで駆け抜けていきます。文字通り、歩いている観光客の腕や足のすれすれのところをかすめるのは日常茶飯事。

 

後ろからやってきてびっくりしていると、前からもやってきます。驚いて飛び退いた場合には、反対側からすごい勢いで迫り来るバイクに衝突してしまうことも。

 

対策はシンプルです。まずは道の端を歩くこと。写真を撮るのに夢中になって路地の真ん中を歩いているのが一番危険です。

 

Shunya
Shunya
常に、バイクがやってくるという緊張感は忘れない方がいいでしょう。

 

フラフラは衝突のもと

 

彼らの運転技術(そして衝突を恐れない勇気?)はすごいものです。人混みであっても、決して臆することなく、超スピードで駆け抜けていきます。モロッコの旧市街の路地を散歩する時には、なるべく、荷物を少なめにしてください。さらに、左右にフラフラと移動する歩き方は絶対に避けましょう。

 

「この絨毯、素敵!…あ、このランプもいい感じ!!」といってお土産にばかり気をとられていると、危険な事故に繋がりかねません。

 

16.砂漠旅行の注意点とは?

 

モロッコ旅行の治安はヤバい?本当のモロッコの治安

 

モロッコを旅行する旅人の9-10割はサハラ砂漠を旅程の中に組み込むものです。砂漠は最高の絶景が広がる場所です。しかし、強烈な大自然を旅するのには、大きなリスクがつきまといます。十分に注意点を頭に入れておきましょう!

 

砂漠までの移動手段はどうするの?

 

まずは、移動手段です。砂漠まではどのような移動手段を使うのでしょうか?考えるべきは、レンタカーか、タクシーか、ツアーでしょう。私の一番のおすすめは、レンタカーです。その分、ハードルは上がりますが、自由に砂漠を楽しむことができます。ドライブをしながら、砂漠を眺めるひとときは最高の一言!

 

「簡単さ」で言ったら、ツアーでしょう。値段的にも、3つの選択肢の中では中間くらいです。一番安いのは、(滞在期間にもよりますが)レンタカーとなります。ツアーに参加した時のリスクは、当たり外れがあることです。とんでもなくレベルの低いツアーに参加してしまうと、その1日や数日間といった一定期間が全て台無しになってしまいます。

 

タクシーは最も難易度が高い選択肢です。なぜなら、タクシー運転手と交渉しなければならないからです。私だったら、どうしても、他の手段としていいものが見つからない場合にのみ使いいます。タクシーはふつう、ある街の中を走るものです。ママラケシュであればマラケシュ、カサブランカであればカサブランカの中、といった具合です。

 

そのタクシーをつかまえて、「砂漠の方にまで行きたいんですけど」という話を持ちかけるのは、旅行者にとっては簡単ではありません。しかも、厄介なのが金額設定です。メーターと使うのが一番公平ですが、そうだとしても、街の外まで移動することになるので、かなりの高額になることが予想されます。

 

しかも、砂漠から帰るためには、「そのタクシー」に頼るしかなくなるので、完全に私たちが不利な立場になり、交渉が進めづらくなります。このような理由から「タクシーに乗っていってみるか」という考えは慎重に検討すべきでしょう。

 

レンタカーで砂漠に行く場合の注意点

 

 

先日、マラケシュから一番近い砂漠Désert Marrakch 」と呼ばれる場所にドライブで行ってきました。マラケシュ中心部から20分ほど走るだけで到着します。正直最初はそこまで期待していませんでしたが…このお手軽さで、これだけの景色が広がっているのであれば、一見の価値ありです!

 

しかも、この場所には超人気なカフェ「La pause Marrakech」があります。砂漠の真ん中にぽつんと存在するおしゃれなオアシス。砂漠の景色と、暖かなイルミネーションが絶妙にマッチしています。

 

ただ、帰りにとんでもない事態に。夜になって道が真っ暗で、帰り方がわからなくなったのです。ドライブにはモロッコ人4人と合計5人ででかけました。一同は大パニック。砂漠をなめてはいけません。夜になったらなおさらです。

 

もし砂漠方面へレンタカーで移動する場合には、必ず、地図やコンパスといった本格的な道具を用意しましょう。スマホのGPSに頼るのも避けるべきです。

 

Shunya
Shunya
実際、遭難しかけて、懐中電灯が役に立つこともわかりました。

 

まとめ:モロッコでいう「治安」とは?

 

最後に、モロッコで「治安」や「安全」について考えるときのポイントをおさらいします。

 

・まず女性の場合は、夜道を一人で歩かないこと。

・次に、あからさまに存在を主張する貴重品は持ち歩かないこと。

・そして、観光客があまりいない場所はできるだけ避けること。

 

おまけ:それでも「マイナー」な場所に行きたいときには?

 

どうしても「ありきたりな観光地だけじゃイヤ!」という人はいるものです。実際、私もその一味です。

モロッコで地元に入り込んだ旅行をしたい場合には、以下のポイントを頭に入れて下さい。

 

まとめ
  • モロッコ語を(少しは)習得すること!
  • イスラムの文化を理解すること!

 

上の2つのポイントが分かっていれば、多くのトラブルは避けられるのではないでしょうか。

フランス語でも構いませんが、モロッコのアラビア語が一番です!

 

モロッコ旅行で使いたいモロッコ語フレーズ6選

 

最後に一言…モロッコ人は基本的にはとってもいい人です!モロッコに住むくらいですから、私がモロッコをどれだけ愛しているかを感じて頂けるでしょう。だからこそ、モロッコを旅行する日本人の皆さんには真実を共有して、それを、危険を回避するための知識として活用して頂きたいのです。ただ「モロッコはいいところよ」と言うのなら、誰でもできます。そのお仕事は、「こないだ、モロッコを旅行しました!楽しかった!」という方々にお任せします。この記事のポイントを、頭の片隅にそっと置きながら、モロッコでの危険を回避して下さい。

 

一握りの「関わるべきでない人」を効率的に避けることで、99%の素敵なモロッコ人とともに、安全かつ有意義なモロッコ旅行をお楽しみ下さい。

 

 

 

モロッコ関係の記事一覧は下に続きます…!

 

簡単にモロッコのホテルが見つかる地図を導入しました

こちらの地図はカサブランカでも旅行の見所が集中している、海沿いのハサン二世モスク周辺を中心にしています。スクロールして、カサブランカのその他の場所、そして、モロッコ全土のホテル(「Booking.com」や「Airbnb」など)をラクラク探すことができます。ズームアウトしてモロッコ全体を見るには地図右下の「ー」ボタンを押してください。

 

 

モロッコLINEスタンプ、できました
  

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