【2020年9月入国制限解除】モロッコ国境オープンのお知らせ【複雑な心境】

遂に、コロナ禍での入国制限を経て…旅人向けのモロッコ国境オープンを迎えることができました。「完全なる閉鎖」→「完全なるオープン」という簡単な話ではありませんので、そのあたりをご説明します。

主に、情報の正確性を確保するために、信頼できると思われるフランス外務省系のソース（France Diplomatie）を参考にしています。＊「モロッコじゃないの」というツッコミは大いに歓迎中。

フランス語を掲載し、その下に、日本語で（適宜、意味を補いながら）意味を解説しています。それでは、参りましょう。

2020年9月6日の入国制限緩和について

Depuis le 6 septembre, les catégories de personnes suivantes peuvent également se rendre au Maroc :

日本語での意味：（2020年）9月6日以降、次のカテゴリに該当する人々のモロッコ入国が可能になっています。

入国OKな人—その1「公務＆お仕事関係」

citoyens étrangers se rendant au Maroc pour une mission officielle ou auprès d’une entreprise privée, à condition de présenter une copie de la pièce justificative fournie par l’établissement qui les a invités. Cette pièce justificative devra être cachetée par l’entreprise et signée par un responsable avec toutes les informations concernant le voyageur (numéro de passeport, RC, objet de la visite, lieu d’hébergement, etc.)

日本語での意味：公務または民間企業に関係する目的でモロッコを訪れる外国籍の人。ただし、その人を招待する立場にある組織から提供された裏付け文書のコピーを提示することが条件です。この文書は、当人に関するすべての情報（パスポート番号、RC<保険の契約内容を示す書類>、訪問の目的、宿泊場所など）が記載された上で、（会社の）マネージャーにより署名され、会社により押印される必要があります。

入国OKな人—その2「旅人」

citoyens étrangers non soumis aux formalités de visa, qui disposent d’une réservation confirmée dans un établissement hôtelier.

日本語での意味：ビザ手続きの対象とならない（入国に際しビザが必要ない＝日本人はビザ不要で入国できますので大丈夫です）、ホテルでの宿泊予約が確認できている外国人。

この記事を読んでいる人の大半は、この「旅人」に該当するのではないでしょうか。基本的には、ここで満たすべき条件は「あらかじめホテルの予約をして（さらに、いつでも提示できるようにプリントアウトするのが理想的）おくこと」です。とはいえ、他にも大事な項目がありますので、続きをご覧下さい。

大事な補足事項

注意点(1) PCR検査について

Toutes les personnes voyageant vers le Maroc doivent présenter à l’embarquement un test PCR négatif de moins de 48 heures ainsi qu’un test sérologique.

日本語での意味：モロッコに入国しようとするすべての人は、入国日から起算して48時間以内の陰性PCR検査結果、そして、血清検査（または血清学的検査とも言われる）結果を、モロッコ行き飛行機の搭乗時に提示する必要があります。

注意点(2) 制限措置の考慮

Il convient de tenir compte de l’ensemble des mesures restrictives mises en place au Maroc avant d’y envisager tout déplacement.

日本語での意味：モロッコでの移動について、（モロッコ旅行を）検討する前に、国内におけるすべての制限措置を把握しておく必要があります。

個人的に思うこと

今回、このように、モロッコの入国制限が緩和されたのは、旅人にとっては、シンプルに朗報でしょう。モロッコ人によるモロッコへの帰国は、全然前から問題なく行えました。今回の緩和により、どれだけ外国からの旅行者が増えるのか、注視したいところらです。

モロッコは、事実、観光により（もちろん、農業という主要産業が第一ですが…！）大事な財源を確保する国です。ですので、観光は、頑張って回復してもらいたいと思っています。しかし、今の状態で、いきなり外国から旅行者が殺到したら…モロッコにそれをうまくさばく力があるか…大きな疑問です。

そんなわけで、私は「さあ、モロッコへ旅行しましょう！」と叫ぶことはできません。むしろ、もう少し、落ち着いて様子を見ましょう、と言いたいところです。読者の皆さんは、分別と判断力のある方々です。今回の情報を踏まえた上で「徐々に、本当の意味でモロッコ旅行ができる日が、近づいているのかもしれない」と認識してもらうのが、いいのかもしれません。

個人的には、今のところの一番の怖さが「日本からモロッコへ旅行した方が、帰ってこれなくなる」ケースです。状況が変わりやすい時期ですので、このあたりのリスクも考えることをおすすめします。

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Shunya Ohira

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こちらの地図はカサブランカでも旅行の見所が集中している、海沿いのハサン二世モスク周辺を中心にしています。スクロールして、カサブランカのその他の場所、そして、モロッコ全土のホテル（「Booking.com」や「Ａｉｒｂｎｂ」など）をラクラク探すことができます。ズームアウトしてモロッコ全体を見るには地図右下の「ー」ボタンを押してください。

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